ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2014年12月25日発売)
3.83
  • (540)
  • (1060)
  • (798)
  • (70)
  • (7)
本棚登録 : 8143
感想 : 827
4

今回は太宰治の稀覯本を巡って書かれた長編。第6編。過去にさかのぼってロマネスクの会とはなにか、田中 嘉雄との関係はなにか、栞子の祖父である篠川 聖司や、以前彼が働いていた古書店の久我山家の人々、さらには五浦の祖母とまで話がつながる。研ぎ澄まされた自尊心の持ち主だった太宰は、生活能力のない自分、言い訳のできない失敗を繰り返す自分への絶望をかかえていた。「自身モテ生きヨ 生キトシ生クルモノ スベテ コレ 罪ノ子ナレバ」また太宰を読みたくなってきた。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 三上延
感想投稿日 : 2017年6月2日
本棚登録日 : 2017年6月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする