想像につぐ想像の世界は、まるでコーヒーの表面で粉末状のミルクが永遠にゆるゆると浮沈しながら奇妙な模様を描いていくようでもあった。他者の想像をのぞくということが、いかに淫靡で魅力的で、はっと気づいたときに少しばかり居心地の悪い恥ずかしさを感じてしまうものか……言うなれば、読んでいるうちに否が応でも自分の浅ましさをほじくり返されるという(苦笑)、あまりありがたくない小説だった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
海外:ファンタジー・幻想系
- 感想投稿日 : 2011年10月14日
- 読了日 : 2011年10月14日
- 本棚登録日 : 2011年7月21日
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