アウシュヴィッツの図書係

  • 集英社 (2016年7月5日発売)
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本棚登録 : 2218
感想 : 201
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事実をもとにしたフィクション。
命懸けの図書係の少女。

11才の誕生日、物資が乏しいなかで親が見つけてくれた簡素な中古靴。
おしゃれな靴でないことに内心ガッカリするも、喜ぶ素振りを見せて親を安心させる。その夜、もう1つのプレゼントとして親にお金がかからない願いをする。
「大人の本を読ませてほしい」
母が時間をかけて自分の本棚から娘の枕元にそっと本を置く光景。夢中で読みふける娘。
とても胸を打たれた。

本は洞窟でマッチを灯すようなものだ。洞窟を照らすことはできないが、周囲の闇の深さに気づかせてくれる。
この文書にもグッときた。

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感想投稿日 : 2016年8月15日
本棚登録日 : 2016年8月12日

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