性に興味をもたなくなった若者たちのため、
国が始めた“アカガミ”というお見合い制度。
介護職として働くミツキは、
アカガミへの推薦資格をもつ
ログと偶然出会ったことから、
“アカガミ”に志願することになる…。
最初から最後まで
不気味な空気が漂うお話で、
好き嫌いがキッパリわかれると思います。
“アカガミ”に志願したことを称える
施設長の様子や、
外部を一切排除した“お見合い団地”の様子が
とても不自然で不安になります。
タイトルも表紙も
不穏さをかもしだしていますが、
まさに見たまま感じたままのお話です。
人は本来、多様な存在で
ひとりとして同じ人はいません。
“アカガミ”には
子どもが育つ環境に目を背け、
あたり障りのいい政策ばかり通し、
子どもの“数”だけを気にする
“国”への批判がこめられているように
思えました。
それを踏まえていてもなお、
やはり全体を通しての不気味な香りが
とても怖く、読み進めていくうちに
不安だけが募ったので、☆2つにしました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
窪美澄
- 感想投稿日 : 2020年2月29日
- 読了日 : 2020年2月29日
- 本棚登録日 : 2020年2月29日
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