リクル-トのDNA(ディ-エヌエ-): 起業家精神とは何か (角川oneテーマ21 A 61)

著者 :
  • 角川書店 (2007年3月1日発売)
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江副氏は東京大学在学中に大学新聞の広告代理業を手掛け、23歳のときに現在のリクルートの前身である広告会社を創業しました。

1988年のリクルート事件の発生までの30年弱にわたり、リクルートを大企業に成長させつづけた起業家です。

リクルートの立ち上げからさまざまな事業の失敗など、江副氏がご自身の体験から感じた「起業家精神とは何か」が、本書の副題になっています。


自由闊達という風通しのよい企業風土を創り上げるため、江副氏は現場の人との対話を大切にされていたといいます。

創業15年目までは2000名の社員の名前を全て覚え、ニックネームで呼んでいたそうです。

会社のトップに自分の名前と能力を覚えられ、期待されていると社員が感じれば、仕事に対するやる気は自然と高まると信じていたそうです。

江副氏が考える「成功する起業家の20カ条」の中に、このような内容があります。

『人がついてくることが大切だが、そのためにはまず自らを磨くこと。
必ずしもカリスマ的魅力がなくても、人がついてくるやり方を身につけることはできる。
重要なことはメンバーの誰よりも優れた仕事を熱心にしていて、それを継続していることである。』


本書から多くの学びを得ましたが、私が強く感じたことは「人を信じて、期待から接すること」です。

当然ながら、私一人では大きなことは成しえません。

いまの私を支えてくれる周りの方々の力添えがあってこその今だと思います。

周りの人の協力は必要だけれども、他人を変えることはできません。

私自身、自分の正しさや要求を周りの人に押し付けてしまい、失敗した過去があります。

その体験から、私はこう学びました。
「他人は変えられない。
いまの私にできるのは、目の前の人を信じる!と私自身が決めること」

私自身が、周りの人を信じて期待を込めて接するように行動を変えたときからでしょうか。

周りの人の表情が明るくなり、お互いにのびのびと仕事できるようになって、成果が上がったと感じたことがあります。

期待から信頼関係を紡ぐために必要なことが、江副氏のメッセージにある「自らを磨くこと」「誰よりも仕事を熱心に、継続すること」なのだと思いました。

さらに大きな目標を成し遂げていくためにも、自らを研磨しつづけ、周りの人を信じて仕事に集中していきます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2019年6月17日
読了日 : 2019年6月17日
本棚登録日 : 2019年6月17日

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