文章といってもビジネスや学究論文、ライトノベルなど、用途に応じて様々な種類があると思います。
本書は文章作成の指南書ですが、どちらかというとライトノベルや小説、文学の方面の文章作成に指向した書といえると思います。
また、現時点でそれなりに文章力のある方よりかは、さほど文章力はなく、文章を書くのも苦手な方に向けた書であると思います。
第一印象として、本書で紹介される文章作成の流れはとてもとっつきやすく、それと同時に非常に効果的だということ。つまりとても実用的です。
たとえ文章作成が苦手な方でも、本書に紹介されている方法を意識して文章作成に臨めば、紙(やエディタ)を前に悶々と悩むことはなく、また作成した文章もそれなりに整ったものが出来上がると思います。それほど有用なHow toが紹介されています。
また、このHow toがそのまま文章訓練メニューになっているのですが、その難度は全く高くないので、文章力の低い方でもあまり苦にすることはなく、コツコツ続けられると思います(訓練といっても、本書で紹介されるメニューに留意して、あとはひたすら(日記などの習慣をもって)書けばいいだけなのですからとても簡単です)。
わかりやすさという点では、紹介されているHow toを用いるとどのように文章が変化するか、例文を交えて紹介してくれているので、「そう言われても、具体的にどう書けばいいのか・・・?」と悩むこともないと思います。
本書にはところどころにコラムが差し込まれています。
このコラムには、文章を作成する上でのマインド、あるいは著者の経験したエピソードが紹介されています。
なかなか印象的なエピソードなので、単なるHow to本を超えた味わい深さを感じました。
非常に実用的である一方で、文章作成に臨むマインドについても参考になる点があり、おススメな一冊です。
- 感想投稿日 : 2019年8月10日
- 読了日 : 2019年8月10日
- 本棚登録日 : 2019年7月8日
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