阪急電車に乗ると、ピカピカの床と毛足の長いシート、何十年も変わらないマルーン色の車体にお出かけ気分がさらに盛り上がります。
宝塚から西宮北口までの阪急今津線を舞台にした短編連作集。どれも心温まるお話のなか、一番好きなのは『甲東園駅』。漢字がよめないけれど優しい社会人の彼氏と受験を控える高校生のお話で、自分らしさと人のありのままを好きでいる二人にほっこりしました。
電車に乗る人の一人一人には人生があって、小さい子を連れて楽しそうだなぁ、とか、おばあちゃん病院に行くのかなぁ、とか、電車の中って無意識に人の幸せや健康を祈る空間なんだなぁ、と思います。
宝塚から西宮北口の各駅で出てきた登場人物がその後どうなったのかは、約半年後の折り返しの西宮北口から宝塚でわかる仕組みになっています。
さらにその後が知りたい!
この本の登場人物たちがもっと幸せになってくれたらなぁ、と願わずにはいられません。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年1月4日
- 読了日 : 2024年1月4日
- 本棚登録日 : 2024年1月4日
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