ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2017年2月25日発売)
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本棚登録 : 5744
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やっと辿り着きました最終話。

ビブリア古書堂の店主・栞子さんが対峙した古書は
最終話にふさわしきかな"ウィリアム・シェークスピア"。そして
最後の最後まで引っ張られていた母・智恵子失踪の真相に至っても
海の向こうへと飛んでいくとは、こちらもなんとも最終話らしい終わり方でした。

"ビブリア"のこれまでを思い起こしてみると、私にとっては5年の月日。
本を読むことは元々好きですけれど、5年前というと、読書熱が
緩やかながらにも上がりだしてきていたという頃だったので
後半の発行が待たされた時などは、いつかいつかとそわそわして
落ち着かないものでした。あんまり間があいたら忘れちゃう...!

案外複雑だった相関図。
発行が待たされてしまった分、忘れかけていた相互関係についても
最終話では、これまでを遡ってなぞるように進んでいってくれたので
思い出し思い出し、すんなりすっと古書の世界に入り込むことができました。
栞子さんんと大輔くんの関係について当初、あらぬ..?...なさぬ?
全く別の方向への展開を想像していたことが今となっては懐かしい...。(笑)

そして、ビブリア古書堂で栞子さんが取り上げてくれた数々の名作。
恥ずかしながら読んだことのない作品ばかりで、これではいけない
もっと読まなければ 、もっと読みたいと、私の読書熱をさらに
高めてくれたのも"ビブリア古書堂"でした。

大輔くんがモノローグでぼそぼそと語る、栞子さんのことを想う
つぶやきが好きでした。栞子さんの古書についての熱弁に
頷いたり驚いたり、栞子さんのしぐさを分析して予測して
危険を未然に防いだり。はてまた栞子さんの予測のつかない
とんでもない行動に仰天して、冷や汗ものだったりしたことも
どれもくすりと笑えてしまうのだけど、大輔くんは栞子さんのことを
ちゃ~んと見ていてくれるんだなぁ...って....。

恋人が、好きな本を開いて物語ってくれるその傍に寄り添って
耳を傾け頷きあう二人の図....。なんかいいね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年11月30日
読了日 : 2017年11月16日
本棚登録日 : 2017年11月28日

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