約1世前に書かれた女性Sによる恋文。彼女と、妻を持つ色男シャルルとの情事が描かれている。2人の関係は快楽を求めどんどん過激になっていく。Sは常にシャルルの妻の存在を意識し、嫉妬する。シャルルを自らの元へ繋ぎ止め、2人の関係を終わらせてしまわないためにとる彼女の行動は、どこまで行くのか?と思わせると同時に終わりも強く感じさせる。常に新しいアイデア、より強い快楽を与え続けるのは難しい。
正妻の存在ありきの男女の関係は、正妻との間には実行しえない特殊な性癖の共有が行われるのは今も昔も変わらないらしい。
当時の世相も編者によって記述されているが、育ちの良い女性が卑猥な表現をどうやって描き得たんだろう。卑猥な表現に終始した内容だが、垣間見える彼女のシャルルに対する激情がとにかく悲しい。
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- 感想投稿日 : 2023年1月29日
- 読了日 : 2023年1月29日
- 本棚登録日 : 2023年1月29日
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