先日『ダ・ヴィンチ・コード』を読み終わったのですが、その訳者である越前敏弥さんが参考図書として挙げていたのが、この『旧約聖書を知っていますか』と『新約聖書を知っていますか』でした。
阿刀田先生については、以前図書館で借りた『ギリシア神話を知っていますか』が面白くて……手元に置いておきたくて改めて購入したほどです。
ギリシア神話も、名前だけは知っているけど壮大すぎてどこから手を付けたらいいのやら、という読者に向かって、先生ならではのユーモアで面白くわかりやすく解説してくださいました。
本書も、同じようなスタンスです。
「旧約聖書ってアダムとイヴの話でしょ?」とページを開いたところ、まずは「アイヤー、ヨッ」と叫んでほしい、とのこと。そしてアブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフとつながる主要人物たちのエピソードに入っていくのでした。
読み進めていくうちに、これは知っている、あれもこれも、と著名なお話がたくさん出てきます。ラピュタに出てきたゴリアテとか、ミケランジェロのダビデ像とか。
私達日本人にとっては特にとっつきにくい世界観ではありますが、思わずクスッと笑ってしまう軽妙な語り口で、最後まで読み通すのは決して難しくないと思います。
先生いわく、旧約聖書と新約聖書は「京都と奈良」のようともいえるとのこと。都は京都に移ったけれども、奈良にも敬意を払わなければならない。次は『新約聖書を知っていますか』も読んでみようと思います。こちらは、『ダ・ヴィンチ・コード』との関連で楽しめそうですね。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年1月3日
- 読了日 : 2024年1月3日
- 本棚登録日 : 2024年1月3日
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