第二次世界大戦ごろのドイツ。
ナチスのSSという部署の将校であるアルベルトは、同性愛者であり、後に修道士となった兄テオの事故死を調査するよう命じられます。
上層部はスキャンダルをネタに、テオの所属する修道院を閉鎖しようという目論見でした。
上層部の意思に添うため、アルベルトは兄と同じ修道院に属していた幼馴染のマティアスを騙し、期待通りの結果を導き出すことに成功します。
その後もナチスの将校としてカトリック弾圧を続けていくアルベルトと、アルベルトを憎みながら修道士を続け、やがて反乱組織に加わっていくマティアス。
二人の視点から物語は進んで行きます。
ナチスのユダヤ人迫害は有名ですが、カトリック教会をこれほど迫害しようとしていたとは知りませんでした。
ナチス狂信者ではない将校とその妻など、弱者の側ではなく、理性を失ってもいない人々からの視点で描かれるベルリンの様子は新鮮でした。
話は非常に面白いのですが、誤植の多さには辟易します。
作者の方に失礼なのではないかと思うほどです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
一般書(フィクション)
- 感想投稿日 : 2013年5月28日
- 読了日 : 2013年5月28日
- 本棚登録日 : 2013年5月28日
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