辻村美月の実験的な群像劇とも言える群像作品。クセありな登場人物たちが繰り出す奇抜な展開は、読み始めたら最後まで止められないはず。
とある大安吉日の結婚式場で起こる4組の飛んでもカップル達と、それに対峙するスタッフの非日常的な一日。テンポ良く切り替わる場面と一人称視点で語られる各キャラクターにより、読者は各人物の内面に深く没入する。同じ一日の中で交差し、ニアミスするさまざまな情景を通じて、臨場感が巧みに描かれていく。
終盤では辻村節とも言える見事な物語の収束と回収の様は爽快。最高の読後感が得られる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年3月10日
- 読了日 : 2024年3月10日
- 本棚登録日 : 2024年3月2日
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