蹴りたい背中

著者 :
  • 河出書房新社 (2003年8月26日発売)
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本棚登録 : 8017
感想 : 1320
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クラスメイトと上手く関われない初美が徐々に友情を覚えていく話。と初めは思ったが、そうではなく、ただただ自分の殻に閉じこもって行く話だった。

上手く行かないことを周りのせいにし、周り見下し自己正当化しようとする初美の姿に自分を重ねてしまった。

初美は自分よりクラスに馴染めていないにな川と親しくなる、部屋を訪ねた際にオリチャンのアイコラを作っていた過去を知り嫌悪感を覚え、そんなにな川を虐げたい欲求に駆られる。しかし盲目的にオリチャンを応援する姿に好意を覚えるが、絹代からそのこと指摘されると認めたくないため無理に反対のことを考えている、という印象を受けた。

思春期で様々な感情が湧き情緒不安定である様子を上手く描けていると感じた。
物語が淡々と進んで行くので読後に深い印象は残らない、もう少しフィクション的なドラマがあっても良いのではないかと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年4月17日
読了日 : -
本棚登録日 : 2013年4月17日

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