ずいぶん前にゆる言語学ラジオで堀元さんが本質本として挙げていて、ずっと読みたいと思っていた本。
ようやくポチった。
料理することは、面倒くさいのでそんなに好きじゃないんだが、食べることは好きだ。
毎日なんだかんだ言いながらも食事の時間が楽しみなので、必要に迫られて料理をしている。
例えばサラダを作るとき。
調味料に加える油の種類によって、
中華っぽくも洋風っぽくもなるなー…あ、和食のサラダなら酢の物とか油入れなきゃいいか、その代わり麺つゆ投入!
とか、
汁物もお水に適当な野菜を入れて、出汁のもとや麺つゆにするか、鶏がらスープにするか、コンソメにするかで和洋中が変わるよなー…、
ぐらいのゆるーい認識はもともとあった。
料理の構造をここまでロジカルに説明してくれる本書は確かに本質的。
上記したわたしがふんわり感じていた味と料理カテゴリーの関係のみならず、調理段階で関わる4つの要素がどのように料理に影響し、完成に繋がるかを見事に構造化してみせる最終章は圧巻だった。
それまでの、焼く、揚げる、煮る、などの調理法に沿った各国のいろんな料理の紹介も面白い。
特に冒頭のアルジェリア式羊肉シチュー。アルジェリア南部で著者がご馳走になったそれを、現地の方が作っている描写が本当に美味しそうで、その他にも試してみたくなる料理のレシピが載っていたりして、
…あれ、もしかして私、料理好きなのかも…、と錯覚してしまいそう。
食べたい欲が、作るの面倒くさいを越えたらいつか挑戦するかもしれない。
しかしこれ、美味しそうだし、
そのくせめちゃくちゃ理屈っぽくて、
本当に好みの本だったな。
復刻バンザイ!
- 感想投稿日 : 2023年8月21日
- 読了日 : 2023年8月21日
- 本棚登録日 : 2023年3月16日
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