ハルカ 天空の邪馬台国

著者 :
  • エンターブレイン (2007年3月17日発売)
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桝田 省治さんの『ハルカ 天空の邪馬台国』は、現代の高校生と古代の邪馬台国の少女との時空を超えた恋愛を描いたファンタジー小説です。筆者はゲームクリエーターとしても有名ですが、小説家としても素晴らしい才能を発揮しています。物語はスピーディーでドラマチックで、登場人物たちは個性的で魅力的で、読者を惹きつけます。

主人公は張政という高校二年生の少年で、物語は、彼が停学処分を受けたことから始まります。彼は気分転換に旅行をしようと思い、資金作りに自宅の蔵を物色します。そこで見つけた青銅鏡が光りだし、少女の顔が浮かび上がります。少女はハルカと名乗り、張政に「来て」と言います。張政は好奇心から鏡に触れると、気がつくと三世紀の邪馬台国に飛ばされてしまいます。

そこでハルカと出会い、彼女に惹かれていきますが、邪馬台国では火の一族と水の一族が戦争をしており、ハルカは水の一族の王子・鳥羽と婚約していました。張政はハルカと共に邪馬台国を救うために奮闘しますが、時空を超えた恋愛は困難を極めます。彼らは様々な困難や試練に直面し、時には別れや死別も経験します。そのため、物語は笑いあり涙ありの感動的な展開になっています。

この小説は、歴史的な背景や文化にも忠実に作られており、邪馬台国の世界観や風俗がリアルに描かれています。また、張政やハルカ以外の登場人物たちも魅力的で、彼らの人間関係や感情も深く掘り下げられています。特に火の一族の王子・炎王や水の一族の王子・鳥羽は、張政とハルカの恋愛に大きな影響を与える重要なキャラクターです。

『ハルカ 天空の邪馬台国』は、時空を超えた恋愛だけでなく、友情や家族愛、平和や正義など、様々なテーマを盛り込んだ壮大な物語です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(ファンタジー)
感想投稿日 : 2024年1月22日
読了日 : 2023年9月17日
本棚登録日 : 2024年1月22日

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