おおきなおおきな おいも (福音館創作童話シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店 (1972年10月1日発売)
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本棚登録 : 2222
感想 : 199
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あおぞらようちえんの子供たちが楽しみにしていた芋ほり遠足。しかし、当日はあいにくの雨。
つまんない つまんない つまんない
「だいじょうぶ だいじょうぶ おいもはね…」
ここから始まる、子供たちの想像力さく裂の奇想天外おいもストーリー。

おおきなおおきなおいもを描く分担作業、掘り出して、洗って、運んで、工作して、調理して…おいもパーティーから最後はやっぱり…!
各作業のディテールが疎かにされることなくしっかりと描かれていて、想像の世界も現実の世界ももはや渾然一体。
大胆な発想がつながっていく工程やアイデアが沸き上がる子供たちの勢いを、間近で追っているような臨場感が本当に楽しい!

ほぼ存在を消して見守りつつ、要所要所で子供たちのイメージを次に促す先生も素敵。子供の遊びに関しては、こういうスタンスでありたい(願望)。

赤羽末吉の絵のインパクトもすごい。
シンプルでゆるやかな絵とたっぷりの余白は、子供たちのアイデアやイメージをいくらでも受け入れてくれそう!

あおぞらようちえんの子供たちと、聞いている我が子と読んでいる母、みんなで一緒においもストーリーを体験しているような感覚が味わえる、とっても楽しい絵本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 幼年~低学年向け童話
感想投稿日 : 2021年10月15日
読了日 : 2021年7月1日
本棚登録日 : 2021年7月1日

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