「SF的な宇宙」と言ってしまっている時点で、SFではない可能性を孕んでしまっている、自己矛盾。
それを感じつつも、現実にこの本を書いているチャールズ・ユウと、この本の中で『SF的な宇宙で安全に~』を書いているチャールズ・ユウと、……という入れ子構造は、そもそもタイムトラベルとは入れ子構造的ではないか、という疑念を抱かせる。
それはつまり、ガレージで発見した、「あらゆるものはタイムマシン」ということなのであって。
だからこれは、引きこもりの男が家族と、そして社会と和解するための、家族小説となるのだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外文学
- 感想投稿日 : 2024年4月5日
- 読了日 : 2024年4月5日
- 本棚登録日 : 2024年4月5日
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