主観と客観のズレの極大化は、
現実を直視する性質を壊し、
夢遊病へと誘う。
若年期に大衆からもてはやされたプライドは、
年をとり廃れた後も消えず、
世界は自分中心に回っていると思い込み。
そんな人の周りには「やさしい」人なんているはずもなく。
対比として、人間のあるべき姿ってなんだろうって考えさせられた。
また、この作品の中で正しい愛だったのは、
ジョーとベティだけ。
貧乏なジョーは、ベティを幸せに出来ないから、
うそを言って、二度と会わないことを決めた。
好きな人のために、好きな人をあきらめたという意味で、
カサブランカと通じるものがある。
他方、マックスとデズモンドの間にあるもの、デズモンドがジョーに抱いたものは、
愛でもなんでもなく、
ただ一緒にいたいとか、、自己アイデンティティの保持とか。
きわめて自己中心的。
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- 感想投稿日 : 2009年11月25日
- 本棚登録日 : 2009年11月25日
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