アリス翻訳読み比べその3。翻訳はベケットの著作を手掛けたナンセンスの大家・高橋康成、イラストは数々の幻想作品を手掛けてきたアーサー・ラッカム。大型サイズ、挿絵の一部はカラーで製販というのもあり愛蔵版という言葉がしっくりくる内容。翻訳は読み易さと言葉遊び、最低限の脚注と親切な作りになっているが、今となっては弟子、河合祥一郎の仕事がそれを発展させたと言えるかもしれない。とはいえ本作の魅力はやはり挿絵にあるのだろう。しかしどの訳文も英文と照らし合わせる度に新しい発見とおかしみのある、本当に魅力の尽きない作品だ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外文学
- 感想投稿日 : 2014年10月5日
- 読了日 : 2014年10月5日
- 本棚登録日 : 2014年10月5日
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