著者は多数いるが、それぞれ専門性の高い人達が執筆をしているため、なかなかの
信頼が置けると思う。NHKって最近おもしろい番組を作るし、個人的には
評価が昔に比べると高くなってきている。
本書の内容、というか目的は「リーマンショックの波及がどこまで広がっているのか」
つまり「世界の現状を正しく認識すること」である。まぁ、大変な事は色々な書物で
述べられているし、原因も言われている。しかし、正しく何がどうなっているかは
掴みきれていない。ってのが、著者達の主張である。
まぁ、その現状を捉えるために、アメリカ、EU,ロシアなどなど、色々なエリアを
詳細に調べ、克明に記載している。現地のインタビューも含まれ、なかなか
面白い内容になっていると思う。
そのような現状に鑑み、日本の対策をいかようにすればいいのか。それは、
1.経済システムを開く
2.農業、サービス系の生産性を高める
3.人材育成を進める
以上の3つだ。これは、著者達の主張であると同時に、国も考えていて、
では、著者達のさらにオリジナルな主張はというと、
1’.消費構造の変化に着目した新規ビジネス(シニア系)
2’.増加傾向にあるアジア中間所得層に向けたビジネス
3’.存在間が高まるアジアとの連携
って感じ。
まぁ、目新しいモノはない(笑)
日本は、土地は限られ、人口は減るばかり、高齢者が増え、恐らく生産性も落ちる。
高付加価値なサービス・商品を提供しなければ行き残れないが、研究・学問も停滞又は低下。
この現状の打破は長期的には可能だが、短期的に解決しようと考えると、欧米、アイスランド
のように金融で走る事となるだろう。しかし、それだけは避けて欲しいと思う。
以上
- 感想投稿日 : 2009年10月25日
- 読了日 : 2009年10月25日
- 本棚登録日 : 2009年10月25日
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