めまぐるしい展開で読者を楽しませる、というパターンではないけれどこのシリーズは人を飽かせません。
今回主人公トーマスの名前の由来が判明するのですが、
キリストの復活を「うたがったひと」トマスから来ているとあり、作者のセンスに感心しました。
人の言葉を鵜呑みにせず疑ってみて自分の答えを探り当てる。
これって人として生きるために絶対必要なもので、それができるのであれば魔女狩りに没頭するような信仰なんて必要ないもんね。
時代設定上、トムを除く(頭の固い)大人の男たちは女を「自分を堕落させる存在」として低く見ているのですが
この話の要所要所を押さえているのはトムの母であったり闇に近づいている少女・アリスだったりするのだから面白い
女性の言葉に耳を傾けるトムはともすると弱弱しく映って周りの男たちから歯がゆく思われているんだけど、今後の成長が楽しみです
読書状況:未設定
公開設定:公開
カテゴリ:
ファンタジー(海外)
- 感想投稿日 : 2009年7月26日
- 本棚登録日 : 2009年7月26日
みんなの感想をみる