スペンサーシリーズ25作目。
今回はスーザンに頼まれ、複雑な思いで、セクハラで訴えられている彼女の前夫を助けることになるスペンサー。しかしこの前夫がなかなかのクワセモノで、捜査には協力しない。調べるうちに、どうやらこの男、金の問題を抱えており、何かヤバイ橋を渡っているらしいことがわかってきた。ボストンの高利貸しとの関係や、妻がセクハラを受けたと訴えているパワフルな弁護士。そしてスペンサーには何者からか、脅しがかかる。そんな中、前夫が失踪し、彼のオフィスにはチンピラの死体が残っていた。いったい何が起こっているのか・・・。
スーザンが迷い、悩むお話。前夫を助けてくれと頼んだものの、スペンサーへの気兼ねや自己嫌悪で時に取り乱す。スペンサーの辛抱強さのおかげで、少しずつスーザンは過去と向き合い、最後に前夫と向き合ったときにはしっかりとむきあうことが出来た。
エキサイティングに一気に読めるお話ではなかったが、スペンサーとスーザンの関係をさらにしっかりと固めた話として印象に残る。