Daisy Miller (Dover Thrift Editions)
- Dover Publications (1995年10月3日発売)
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感想 : 1件
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- Amazon.co.jp ・洋書 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9780486287737
感想・レビュー・書評
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分かりやすかったけれど、語りには注意。
冒頭部分と終わりの部分、そして忘れた頃に出来事中に「全能の語り」なのか、作者なのかわからない語りがしゃしゃり出てくる。全体的にはWinterbourneの視点で書かれているのだけれど、この何者か正体不明な語りがすべてを煙に巻いてくれちゃう。最初と最後にでてきた女性は何者なのか、とか。
議論のしどころ満載です。
文学の技巧という意味では面白いです。Henry Jamesは「The Ambassadors」を読んだ時「難解」というイメージが強くて敬遠してたけど、これは読みやすかった。この時代のヨーロッパではWinterbourneのような態度が是とされたんでしょうね。それでも彼はかなり積極的だと思うけど、今の時代の私から見たら、「もっとバシッと決めんかい!」と思ってしまう。逆に今の私の目にはDaisyの行動は好ましく移ります。
書かれた当初はどうだったんでしょうね。
英語は読みやすいけれど格調があります。こういう英語を一回で聴いて内容をとるのは難しいので、Audiobookも入手しました。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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