The Historian

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  • Sphere
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (720ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780751537291

感想・レビュー・書評

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  • 中世の歴史家の話かと思いきや、西洋ヴァンパイアの元祖、ヴラド・ツェペシュが現在も生きてんのよ、という話だった。残虐非道の代名詞のような彼は、学術にひたっている…ようで兵器の飛躍的な進歩に食指が動いていて侮れない。この辺、映画や篠田真由美版とは違う。
    構成は、現在はもう40に近い娘(名前は出てこない)が16歳の時に起こったことをごく最近の事件(再び歯車は動き出す、というような)をきっかけに書き記すことにした形をベースに、父親Paulと母親Helenの、そして父の恩師Rossiのとほぼ20年ごとの(正確には16年かもしれない)ヴラドとの遭遇をそれぞれが残した手紙の形で描いていくものである。それぞれの占める割合がちょっと失敗に終わったかな。父親の手紙が冗長だ。その分、ロッシはともかく娘の部分が軽すぎる。最後に歯車がまた回り始めたことに気づいている人は少なそう(書評を見る限りでは)。ヴラドはしぶといぞ、と。
    本筋以外に旅行記としても楽しめる。東欧は未知の国だけれど(プラハ行きたい)他の国の描写はいい。ただし、作者は多分、料理しないんではないかと思えるほど、食べ物の記述はおそまつである。

  • ヨーロッパの町並みや風景を描写する文章がとても美しい。単純ミステリーとは違い、英語が文学的で美しいです。じわじわと恐怖感をかもし出す表現力もすごいなぁと思いました。

  • ハードカバーの方が見つからないので妥協

  •  長編小説が好きな人には、是非、おすすめ。手紙によるストーリーの展開が少々不自然に思えてくるようにも思えますが、古今東西のドラキュラ伝説が、下地になっていて、スリル満点。美しい風景描写も楽しめます。

  • 半分くらい読みました。平明な英語なので読みやすい。

  • 話が転がり始めるまでちょっと時間がかかりましたが、転がり始めるとさあ大変!もうやめられません。それに私はとっても恐がり・・・何度「ひやあ!!!」と寒気に襲われたことか。この本を読んだ後で、舞台になったブルガリアやルーマニアの僧院の写真を見たら、すごくすごく行きたくなりました。何年かのうちに行けるかしら。

  • ある日突然現れた 1 冊の奇妙な本。
    その意味とは?

    話に引き込まれ、歴史に無知な私でも、かなり楽しめました。

  • あまり読みやすい本ではありませんでした。
    少女/その父/その恩師、と異なる世代の物語が回想や手紙等も交えて切れ切れに語られることが、読みにくさの最大の要因ですが、ひょっとするとこれはただの欠点というにはあたらないのかもしれません。
    ドラキュラの墓所を追跡する過程で、トルコ−ハンガリー−ブルガリアを巡り、その地の歴史家に会って話を聞いたり、文献を調べて歴史的事実を再構成していく様子が面白く、実際の歴史家も、そうやって先人たちの残した資料を根気良く集めてつながりを見出していくのかな・・・と。そう思ってみると、この本自体が、色々なピースをつなぎ合わせて1つの物語を成すという点で、歴史書になぞらえているのでしょうか。

    意欲と思い入れは伝わるし魅力的な人物も多々登場するのですが、小説としてはちょっと話の展開が都合良すぎたり、いろいろ詰め込んで中途半端になっていたりします。

  • むむ。最初の方はちょっと時系列が分かるまで難しかった。でも、中盤は良かった!そして、ラストはあと一歩。

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