レキシコンの構築 子どもはどのように語と概念を学んでいくのか

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000025386

作品紹介・あらすじ

ことばの学習過程を実証的に明らかにしてきた著者たちの研究成果の集大成。名詞にとどまらず、動詞、形容詞、助数詞といった幅広い語クラスの学習、さらには擬態語の学習も取り上げ、メンタルレキシコン構築の全容に迫る。ことばの学習と概念やカテゴリーの学習の関係を双方向的に見ていくことにより、人間のもつ概念やカテゴリーの性質、推論のしかた、概念の学習のしかたの特徴、思考と言語の関係など、人間の知性の性質を理解するうえで根源的な諸問題を考察。

感想・レビュー・書評

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  • 認知科学の視点から、メンタルレキシコン(心的語彙)の構造・構築を分析したとても画期的な本です。言語学習のメカニズムを、名詞・動詞・形容詞・助数詞・擬態語に分けて検証実験をもとに詳しく考察していきます。メンタルレキシコンを「進展するシステム」として捉え、今までの研究で明らかになったことと今後の研究における課題が明確に示されているので、より一層関心と理解が深まりました。各章に「まとめ」が設けられているのでとても読み易いですが、『人が学ぶということ』を通読してから本書に向かうことをお勧めします。

  • 筆者が言うように子どもの言語習得過程を学ぶことは、外国語教育にも通じる。その上で、違いも知っておかなければならない。言葉を辞書で対応させていくだけでは躓く、やはり文脈、自分の中で辞書を作っていかなければならないのだな。それを、教える側だけでなく学ぶ側も知っておく必要がある。

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著者プロフィール

今井 むつみ(いまい・むつみ):1989年慶應義塾大学社会学研究科後期博士課程修了。1994年ノースウエスタン大学心理学博士。慶應義塾大学環境情報学部教授。専門は認知科学、言語心理学、発達心理学。著書に、『親子で育てる ことば力と思考力』(筑摩書房)、『言葉をおぼえるしくみ』(共著、ちくま学芸文庫)、『ことばと思考』『英語独習法』(ともに岩波新書)、『言語の本質』(共著、中公新書)などがある。

「2024年 『ことばの学習のパラドックス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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