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- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000055277
作品紹介・あらすじ
数の持つふしぎさに対する素朴な驚き、それが数論の基本である。近代数論の始祖Fermatの仕事には、この数のふしぎさがよくあらわれている。第0章においてFermatの数論に関する仕事を紹介し、Fermatの発見した個々の事実の背後にひろがる、数の奥深く豊かな世界を見る。第1章以降では現代の数論において重要な対象である楕円曲線、p進数、ζ関数、代数体を取り扱い、さらにこれらの基礎の上に数論の中核である類体論の解説をおこなう。岩波講座「現代数学の基礎」からの単行本化。
感想・レビュー・書評
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『こどもはオトナの父』という司馬遼太郎さんと文通するという本と同時並行的に読んだ。それに因んで敢えて言えば、この本は『フェルマーは数論の父』とも言えそうだ。心を打つという意味では、どちらの本にも共通している。ただ難易度の観点からすると、こちらのほうが圧倒的に難しい。
Brauer群が類体論と密接に関わっていることが書いてあったが、今回初めて気づいたところでもある。
局所類体論は大域類体論より難しいと思っていたが、その誤解に気づいたのは大きな喜びであった。
数学の良さはどんどんつながっていくところだと思う。洪庵のたいまつが引き継がれていくように、Fermatの夢が受け継がれていくことを感じた。 21世紀は速いもので、かれこれ20年経ったが、司馬遼太郎さんの遺志を受け継いだわれわれは何が出来たであろうか?詳細をみるコメント0件をすべて表示
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