作品紹介・あらすじ
人工知能や知識処理のソフトウェアを作成するうえで必要となる記号処理のプログラム技法を系統的に紹介する。例題はプロダクションシステム、自然言語の構文解析、定理の自動証明などの実際の人工知能システムからとり、プログラム作成の手順を追って詳しく解説した。また、LISPやPROLOGは、おのずとマスターできるように工夫した。
感想・レビュー・書評
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LISPはむつかしいプログラミング言語であるという思いこみを、著者と同様持っていました。しかも、この本が出て、3年たった時点(1991年)で、Lisperの人にそう話しかけてしまいました。その際、Lisperの方は、LISPはアセンブラと同じだから、アセンブラがわかる人なら解るよ。と言われました。
この本を手にとったので、今日から勉強しようと思います。
エラーで学ぶという項目があります。エラーで学ぶことは、いつも学生や研修生に言っていることでした。すでにそういうことが書かれていた本があったのなら、これを紹介すればよかったと悔やんでいます。
目的を持つという項もあります。目的もなく、プログラムを書いても、成果はないのであたりまえと言えばあたりまえのことです。
しかし、プログラミング言語教育で、「その言語を覚えることが目的」といいうことを平気でいう研修生がいることがあります。なぜ、その言語を覚えるのですか?という問いかけから、目的を持ってもらうことにしています。
この本は、実用的という意味では、岩波講座ソフトウェア科学の中で、最高だと思います。
後藤滋樹の作品