これなら続く!考える筋トレ

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (142ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000224970

作品紹介・あらすじ

若い頃に比べて随分だらしないカラダになったな…、少し痩せなきゃ…。そんな危機感を抱きながらなかなかトレーニング習慣を持てない働き盛り世代に最適の一冊。単なる体力づくりや健康法にとどまらず、「気持ちが前向きになった」「仕事も家庭も充実してきた」を実感できる筋トレの魅力や継続するためのコツ、効果を上げるためのポイントを紹介します。

感想・レビュー・書評

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  • 題名に惹かれて。
    男性向けなので、図書館で借りました。
    女性にも参考になる部分はありますよ。

    筋トレの意味と効果。
    2ヶ月続ければ結果が目に見えてきて、変わっていく身体に自信を持てるそうです。
    「気持ちが前向きになった」「仕事も家庭も充実してきた」といった喜びが。

    続かない人の比率やその原因というのも、面白いです。
    やりがちな間違いについて、知っておくと得かも。
    お腹を引っ込めたくて腹筋だけをやり続ける人がいるが、脂肪を燃やすには有酸素運動もしないと効果が薄いそう。
    有酸素運動との組み合わせ方にも、こつがあるんですね。

    基本的な筋トレだけでは、スポーツが上手くはならない。
    そのスポーツの動きと似た動きを筋トレに取り入れると、欲しい筋力を増強出来る。
    ほかにも初心者が気をつけるべき事、など。わかりやすく。

    著者は30年筋トレを続けたが、仕事の都合で休止した時期もあり、その時は体調を崩したとのこと。
    筋力がつくのはもちろん、健康のためになり、意欲も増し、肩凝りや腰痛が改善、ストレスも解消できる。
    ストレス解消には、人と競わないスポーツが有効なのだそうです。

    筋トレは、人によってやり方を変え、幅広く行うことが出来る。
    その日の体調によってもメニューを変えたり、頭を使いながら無駄なく筋トレすることで楽しみも増える。
    そして、継続すればするほど、奥深い発見もあるそう。

    前後にやるべきストレッチを軽視したときも、小さな故障が相次いだが、丁寧にやるようになったら、治ったそう。
    最後に、基本になる腕立て伏せ、腹筋運動、スクワットの正しいやり方を細かく解説してあります。

  • 40歳を超えても活躍する選手が増えた。スピードは先天的な影響を受ける。筋肉は筋トレで40代でも伸ばすことができる。

  • 具体的な種目にはほとんど焦点を当てないのがいい。

  • 頭から筋トレに入っていくタイプの人は読んだほうがいいかも

  • 第一条 仕事の合間に筋トレではなく、筋トレを前提にスケジュールを組め

    第二条 筋トレを行うことが仕事やプライベートの質を高め、原動力になることを知れ

    第三条 筋トレができなかった時には「いい休養がとれた」とプラスに解釈せよ

    第四条 まず二ヶ月続けよ!「初期効果」を実感できなければ将来はない

    第五条 理想のボディラインを自分の写真に描いてイメージせよ

    第六条 トレーニング日誌をつけて自分の変化を記録せよ

    第七条 食事・睡眠も手を抜くな!忙しいのは言い訳だ

    第八条 己の年齢に逆らわず、体の信号に耳を傾けよ

    第九条 トレーニングに変化をつけてマンネリ化を防げ

    第十条 生涯現役のために、筋トレを貫け

    ・ 腹筋運動は、お腹の脂肪を減らすことを目的とするよりも、
      腹筋を鍛えてお腹周りの姿勢を改善することを
      目的として行った方が賢明といえる
    ・ 運動を通じて成長ホルモンを分泌させることができる
    ・ 脳内のセロトニンを増やす
    ・ 腕立て伏せや腹筋運動などは、
      反復回数がおよそ30回を超えてしまうと、
      筋肉を大きくしたり筋力をアップさせたりする効果は
      ほとんど期待できなくなる
    ・ 筋トレで筋肉量を増やしながら
      有酸素運動を並行して実施した方が
      脂肪を減らす効果が高いといえる
    ・ 筋トレの効果を高める呼吸法
    ⇒種目によって呼吸法が異なりますが、
     ウエイトが身体から遠ざかる時に息を吐き、
     近づくときに 息を吸うと覚えておくと
     ほとんどの場合に対応できます


    1.人生の質を向上させる

    筋トレは、人生を健康に前向きに生きていくために、また日常生活や仕事の充実のために、とても多くの効果が期待できる。例えば、健康な体を保ち、運動から波及し、食事・睡眠など健康全体への意識が高まる。体型に自信が持てるようになりポジティブになる。肩こりや腰痛の防止。仕事での疲労やストレスを軽減する。

    筋トレは、多くの人が自分なりに楽しめる幅広いトレーニングであると同時に、経験を積めば積むほど、より多くの有意義な波及効果を手に入れることができる奥深いトレーニングである。

    2.精神面で良い効果がある。

    筋トレは結果が明確でわかりやすい。やればやるだけ返ってくる。体型が良くなる、以前もち上げられなかったものが今はもち上げることができる、といった筋トレの効果は成功体験の蓄積となり、自信の向上へとつながっていく。

    3.体つきから自分の生きざまを考える。

    体型は、3つの要素から成り立っている。先祖から受け継いだ遺伝的な要素・これまで身を置いてきた環境・日常生活や仕事などこれまで生きるうえでつけてきたものから成り立っている。つまり、体型はこれまでの生きざまが投影されているといっても過言ではない。筋トレは、体型に直接働きかける最も有効なトレーニング手段であり、筋トレによって自分の体型を変えようとする過程は、先祖から受け継いだ自分の遺伝的特性を改めて認識し、これまでの生きざまを振り返る、いわば自分と向き合う絶好の機会となる。そして、未来の自分を自らの手で作っていくことができるのである。このことは、とても有意義であり、たかが筋トレ・されど筋トレ。筋トレは人生にとって侮れない存在なのです。

    4.筋トレでアーティストになる

    筋トレは彫刻が出来上がる過程とよく似ている。まず、主に大筋群と呼ばれる胸、背中、太ももといった大きな筋肉の量をざっくりと増やし、正しい姿勢を維持するためのコアとなる筋肉(体幹)を鍛える。次に、前後左右から体型をチェックし、希望する体型や全身のバランスを考慮し、筋肉量の不足した部分を強化する。また、有酸素運動を取り入れ、余分な脂肪分を削る。これらを通じて身体のアウトライン(輪郭)を整える。最後に、各筋肉の完成度を高める。大胸筋の上部・中央部・下部、三角筋の前部・中央部・後部といった具合に細かい部分について、ここの形を仕上げる。

    筋トレによる体型改造は、芸術家が作品を作っていく過程ときわめてよく似ている。筋トレに取り組むということは、生涯を通じて、自分の体という作品を作り上げることともいえる。

    5.身体との駆け引きを楽しむ

    彫刻では、作品の形を整える場合は粘度を突けさえすればいいが、人間の体はそうはいかない。筋トレで作り上げる体は、長い年月をかけ、多くの労力を費やす必要がある。トレーニングの種目・動作のバリエーション・に変化をつける・重さに強弱をつける・いろいろなメソッドを試す・といった工夫で、自分の体に刺激を与えることで、自分の体がどう反応するのか、どうすればこれまで発達が止まっていた筋肉が大きくなるのか、形を変えるのか。このように身体との駆け引きを楽しめることもできる。

    6.健康格差社会を乗り切る

    筋トレを行うこと自体が健康にいいことはもちろん、筋トレを行う過程に見られる行動傾向の変化も、健康を維持するために大きなプラスになる。例えば、筋トレを開始すると、知らず知らずのうちに体型を強く意識するようになり、食事にも少なからず気を使うようになります。栄養や食事についての情報も自発的に入手するようになり、食生活も改善されていきます。また筋トレを長期にわたって継続していくと、効果を得るために必要とされる体やトレーニングについての知識が豊富になるとともに、自分の体調の微妙な変化も敏感に感じ取れるようになります。これらのことは、健康の自己管理能力を高め、病気の兆候をいち早く察知するためにも役立つことになるでしょう。

    7.肩こり・腰痛・悪い姿勢の改善

    筋トレによって、負担がかかりやすい首や肩・腰周辺の筋力を高めることは、正しい姿勢を保つとともに、筋肉や骨への負担を減らすために役立ちます。また、筋トレで筋肉に適度な負担をかけることによって、筋肉をリラックスさせることができ、コリのある部位の血液循環を活発にして疲労物質を除去する効果も期待できます。

    8.ストレス社会を生き残るため

    普段の生活では、人間が持っている先天的なストレスに対する反応が十分に行えない。生理的なウォーミングアップは完了しているのに、体を動かしてこれを発散する機会がない。発散されることがなければ、ストレスはどんどん留まり、様々な問題を引き起こしかねない。ストレス解消として、ベータ・エンドルフィンという物質がある。これが血液中に放出されると、麻薬のような働きをして、痛みやきつさを感じにくくなったり、リラックスしたハイな気分になったりする。このベータ・エンドルフィンは、軽い運動ではなく中程度以上の強めの運動を行った方が出やすく、放出量が多いほど、より大きな爽快感が味わえるとされている。また、うつ病の症状の緩和で知られる、神経の情報を伝達する物質セロトニンを、運動を行うことによって増やす効果が期待できる。ストレス解消のためには、競争を伴わない運動が良いとされており、筋トレは自分のペースで行える点においても有効である。

    9.筋トレは知的生産活動

    息抜きとしてリラックスして気の向くままにやることも大切だが、長い目で見ると、筋トレは効果が上がってこそ楽しいもの。できるだけ少ない労力で、より大きな効果を上げることを目標としたいものです。筋トレの硬化を効率よく上げるためには、現在のレベルやトレーニング目的をこ苦慮した最善のプログラムを考え、正しいテクニックで行うことが必要だが、どんなに理想的なプログラムやテクニックでも、体調によって体の反応は異なる。人間の体はブラックボックスに例えられるように「1+1=2」とはいかない。自分の体から発せられる信号を敏感に察知し、その日の体調に応じて臨機応変にプログラムを調整する能力も必要。筋トレの世界に足を踏み入れると、このような試行錯誤や自分の体と向き合う作業が楽しくなり、そこに醍醐味も感じられるようになります。筋トレは、日々創意工夫をして効果を上げていく「知的生産活動」ともいえる。

    10.目標を具体化する方法

    自分自身でやる気を高めることが、筋トレの継続には重要。それには、トレーニング目標をはっきりさせ、筋トレによって自分の体をどのように変えたいかを具体化することが有効。まず、自分の体を4方向からデジカメで撮影する。次に、写真をプリントアウトし、自分の体型の特徴として気付いた点をメモする。現実を客観視する。上半身と下半身のバランス。右側と左側のバランス。部位ごとの筋肉と脂肪のバランス。自分の現在の体の特徴が把握できたら、サインペンなどを使って、写真に自分の理想とする体のアウトラインを書き込む。こうすると、目標とする体型がはっきりとイメージできるようになる。そして、その具現化した目標を達成するため、どの部位のトレーニングに重点を置くべきか、どの部位の脂肪をとるべきがを検討し、メニューを組みたてる。このような撮影は半年から1年おきに行うと、前回との比較や進歩の様子を一目で把握することができる。

    11.日誌をつける

    日々のトレーニングの実施内容を記録したトレーニング日誌は、あなたの成長記録であり、将来のかけがえの財産になる。トレーニング内容を記録していくことは、日々の体調の変化やトレーニング効果の状態を具体的に把握するために役立つ。また、今後のとレーニン内容や効果が伸び悩んだ時の対応法を検討する際の重要な資料にもなる。過去に調子が良かった時のトレーニング内容やその時の体調・メンタリティなどを振り返ることができる。自分を客観視するために日誌は欠かせないものである。

  • 具体的なトレーニングメニューは特にないが、筋トレの理論について書いてある。
    ・トレーニング日誌のすすめ
    ・筋トレ→有酸素の順
    ・大きな筋肉→小さな筋肉→体幹
    ・筋トレにより脳内のセロトニンを増やす
    ・ウォーミングアップ、クールダウンは大切

  • 個々の筋トレのやり方ではなく、筋トレのメリット、持続させるコツを書いた一冊。こういう本が欲しかった。
    特に参考になったのは、筋トレのためのタイムマネジメント、失敗しないジム選び。明日からまた頑張ろう!

  • 筋トレの具体的なやり方、というよりは、筋トレを行うに当たっての考え方、環境の作り方、継続方法などを紹介。「筋トレ」という行為そのものは単純なため、むしろ如何に続けるかが肝。これから筋トレを始めたいという人には是非一度読んでいただきたい。
    メモ:
    ・サーキットトレイニングは有酸素運動同様の効果が期待できる。
    ・筋トレで成長ホルモンが分泌。
    ・姿勢の悪い座り方は、腰に立っている時の1.8倍の負荷。
    ・運動は脳内のセロトニンを増やす。
    ・日本トレーニング指導者協会

  • ちょっとした興味から読んでみた。
    筋肉の超回復とか栄養の摂り方とか、実証データに基づく方法論が色々とあるんだなぁ、と感心。

  • 2012年9月10日読了。筋トレをオススメする本だが、ただ漫然とトレーニングするのではなく「なぜ筋トレをやるのか?」「どの部位を鍛えたいのか?」「どの程度のトレーニング量が適切なのか?」などを考えながら行うことを推奨する本。考えながらトレーニングをすることには、考えるその行為自体が楽しくなってトレーニングが長続きする、という副次効果もあるのだろう。「筋トレをはじめたけれど挫折するケース」が挙げられているのが面白い。自分も頭カラッポでジョギングしたりサイクリングしたりはするけれど、筋トレや考えて行うトレーニングを重視しては来なかったが、今後は改善したい。自己流ばかりだとバランスを欠いた筋肉の付き方になったりケガをしたり、一向に成果が上がらないなどの事態が起こりうるよう。ジムに通うことも検討するか・・・?

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。
筋力トレーニングの方法や指導に関する研究や教育を行う。25年間にわたり、国内最大規模の東海大学キャンパストレーニングセンターにて、15を超える学内運動部に対するトレーニングの指導・統括を担当。
現在は、健康増進やからだづくりのための筋力トレーニング法の開発や指導者育成に注力している。
日本トレーニング指導者協会理事長。これまでに、全日本柔道連盟の強化選手や、男子バレーボールナショナルチームを始めとする
数多くのトップアスリートのトレーニング指導の実績を持つ。また、一般の方々に対するトレーニングのアドバイスや運動指導者の養成も手がけている。
競技選手としては、1991年と1993年のボディビルアジア選手権で準優勝の成績を収めており、現在もトレーニングを継続中。
主な著書に『令和版 基礎から学ぶ! 筋力とレーニング』(ベースボール・マガジン社)、『これなら続く考える筋トレ』(岩波書店)、『ストレッチング 伸ばし方と効かせ方 完全マニュアル』(成美堂出版)ほか多数。

「2022年 『自宅で楽しむダンベルトレーニング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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