- ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集
- 村上春樹
- 文藝春秋 / 2015年11月21日発売
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2023年3月6日読了。村上春樹がつづる旅のエッセイ。旅といっても彼の場合は観光地でなかったり観光シーズンでない場所に長くステイしてぶらぶらするのがスタイルであるようで、なんとも贅沢な時間の使い方に感じる。どこでも仕事ができる作家はうらやましい。訪問した場所は彼がかつて『ノルウェイの森』などを書いたギリシャ、イタリアから、初めて訪れるラオスや友人とともに行く熊本など統一感がなく目的もバラバラ…。ま、目的があって色々な場所を目指すのは旅人じゃないという気もするな。どこか、猫がいてワインと地元の食材がうまい場所でゆっくりしながらワーケーションしたいものだ…。
2023年3月7日
2023年3月5日読了。表題の通り「おしまいのデート」をテーマにした短編集、だが普通の男女間のデートの話は1編だけで他は「祖父と孫娘、老教師(男)と男、男と男、女性と幼児(男)」、それってデートなの?とも思ってしまうが、「デート」という言葉に宿るウキウキ感と、これらのささいな・なんてことのないけれど一期一会なエピソードたちとのミスマッチがなんともほっこりさせられるし、せつない。「ランクアップ丼』の話もよかったが、個人的には冒頭の『おしまいのデート』の感じ、大事なこと・言わなきゃならないことが他にもあるような、それよりも今の時間をただ過ごすことが大事なような、もどかしいけどどうにもできない感じにとても共感するものがあった。いい小説だった。
2023年3月6日
- 地球の歩き方 JOJO ジョジョの奇妙な冒険
- 地球の歩き方編集室
- 学研プラス / 2022年7月14日発売
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2023年2月27日読了。『ジョジョの奇妙な冒険』ゆかりの世界各地に関する『地球の歩き方』。聖地巡礼が流行る中、これはありそうでなかったガイドブックか…。旅行ガイドがいきなり仙台からはじまるのも、作中の1コマに映りこんだ(書き込まれた)場所の写真付きガイドがあったり、実在の場所と架空の場所が入り混じって配置されているのもいちいち「わかっている」感じがしてとてもよい!本文の文体もジョジョっぽさが過剰すぎずいい塩梅と思う。ジョジョ各章のあらすじ・辿ったルートが付記されていたり、冒頭の著者インタビュー(相変わらず若い…)に加え本文中にも著者の一言コメントがついていたり、「あったらいいな」がすべて入っているジョジョファンにはたまらない一冊と言えるのではないか。長く連載を続けている現代劇だからこそできるガイドブックか、「漫画は取材だ」ということだな…。
2023年3月1日
- 「ひとつ、村上さんでやってみるか」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける490の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? (Asahi Original)
- 村上春樹
- 朝日新聞社 / -
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2023年2月24日読了。村上春樹が読者からメールで寄せられた490の質問に一問一答で答える本。実際はもっと多くの質問・回答があったものを抽出して本にしているようだが、こういう企画をやろうと考えて実際やってニーズがあって本にまでなるのは大したもんだ。村上春樹がたびたび書いている「自分はただの中年のおじさんで立派な人間ではない」という点は、読んでいてもその通りなのだと感じるが、徹底して自分と読者・周囲に対して正直であることは普通の人(特に日本人)には難しいことなのだろうなあ…。自分の転職や恋愛について村上春樹に相談してもしょうがないだろう、と思うが、それで救われる人がいるなら別に外野がとやかく言うことではないわな。
2023年2月25日
- ゲームプランとデザインの教科書 ぼくらのゲームの作り方
- 川上大典
- 秀和システム / 2018年10月30日発売
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2023年2月8日読了。コンピューターゲームのプランニング・デザインに関するあれこれを、先人たちの経験を整理して実践的な「教科書」とすべく記載された本。私でも知ってるような有名ゲームデザイナー含む人々が、自慢話を垂れ流すのではなく、ゲーム制作において「何が重要なのか」「本質は何か」「どうすれば進められるか」に関して経験から抽出したエッセンスと具体例が複数の視点から語られており、非常に面白い。ゲーム制作はアートではなく(もちろんアートの側面もあるが)面白いアイデアを社内でいかに伝えるか・エンジニアとどう共有するかが重要だし、どうマネタイズするか・どう企画書を作成するか・どう進捗管理するか、など社会人としての経験が必要な側面も多々ある・自堕落だがゲームのアイデアだけは一流の仕事人、みたいな存在は現代のゲーム作りでは生きていける余地はない、ということだよなあ…。
2023年2月9日
- Notionで実現する新クリエイティブ仕事術 万能メモツールによる最高のインプット&アウトプット(できるビジネス)
- 村上臣
- インプレス / 2022年2月17日発売
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2023年1月30日読了。何でもできる便利ツール「Notion」を活用する著者による、Notionの基本から仕事への応用の仕方、先進的にNotionを活用している企業の紹介など。「ブロック」と呼ばれるデータがビューと独立しているためビューの自由度が高い点、使い勝手を考慮した様々なビューが用意されている点、すっきりしたUIなどがこのツールの優位性なのだろうか、気になる情報をなんでもクリップしておく使い方からブログの記述、議事録からスケジュール・タスク管理まで、確かにこれは何でもできる・便利ツールだなあと感じる…。個人的にちまちま使うよりもチームでごそっと導入して共有するほど使い勝手が良くなる、というのはどのツールでもそうだと思うが。自分ももっと活用したいものだ。
2023年2月1日
2023年1月12日読了。2022年のアカデミー国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』含む6編の、「何らかの理由で女を失った」男たちを描く短編集。著者の長編小説とは異なり、また今まで読んだ短編集よりもさらに「起伏がない」というか「小説に書かれていない、その前・後の世界を意識させる」小説群だと感じられる。映画はあらすじ含めて未見だったのだが、この話を「映画にしよう、面白い映画になるぞー」と思いついた濱口竜介監督のセンスはただものではない。小説で実名を出された町が苦情を出して「負の聖地」になったり、著者による「ぼくの考えたモテモテ主人公が考える理想の『女』」みたいな的な本書のテーマも、どうも炎上しやすいカロリー成分多めに感じる…。お話の中では、スガシカオの歌のように陰鬱な『シェエラザード』が特に印象に残った。
2023年1月15日
- 頭がいい人、悪い人の話し方 (PHP新書)
- 樋口裕一
- PHP研究所 / 2004年7月2日発売
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2023年1月3日読了。すぐ感情的になる・決めつける・優柔不断など「頭が悪く見える人」たちがなぜそのように振る舞うのか、彼らはどう思考してその行動に至っているのか。周囲の人々は彼らをどう扱うべきか、また自分が「頭の悪い人」になっていた場合いかにその強固な習慣を断つべきか、などを極めて具体的・実践的に指摘する本。提示された実例たちには「いるわいるわ、こういう人たちー」と深くうなづく半面、こうした人々は自らの振る舞いの愚かさに気づいていない、という指摘から「もしかして自分も…」と次第に怖くなってくる。大人になり年齢を重ね地位が上がるにつれ「率直に苦言を呈してくれる」存在は大変貴重であり重要である、ということが身に染みる。普通の人は悶着を起こす前にただその「愚かな人」をさげすんで離れていくものだよな…。
2023年1月3日
- 樋口裕一の子どものやる気を伸ばす父親のひと言―お父さんの言葉で学力がぐんぐん伸びる!
- 樋口裕一
- 旺文社 / -
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2022年12月30日読了。子どもにやる気を出してもらうための「父親からの声掛け」の実例集。非常に具体的で「なぜそれがよくないか」「なぜこの行動がよいのか」という点が明快に書かれていてわかりやすい。言い方次第、ということもあるが、父親の考えを押し付けたり感情をぶつけるのは下策、自分の考えを放棄したり挑戦する勇気を持たない子になりかねない。子どもの考えがあるならそれを否定せず「ほかの考え方があるのではないか?」ということを気づかせ、失敗は学びのチャンスととらえ、色々なことに関心と興味を持って熱中していく子、になってほしいもの。自分も、振り返ってみればいろいろな出会いや印象的な声掛けなどを受け、何かに熱中したりする経験を経て今の自分があるものな、子供には「よいきっかけ」を与えられる人間でいたいものだ。
2022年12月30日
- ビジュアル版 筋トレ以前のからだの常識 (今日から使えるシリーズ(実用))
- 平石貴久
- 講談社 / 2010年6月30日発売
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2022年12月29日読了。身体の骨・筋肉・腱のつき方や動きなどをやさしい図解で解説し、基礎身体能力を高めるためのトレーニングとスポーツに応じたおすすめメニューなどを紹介する本。やみくもに筋力を鍛えてもスポーツのパフォーマンスが上がるかどうかはわからない、まず知ること・目的をもってトレーニングを行うことが実際その効果を高めるということなのだよなあ…。アスリートこそ勉強が必要。トレーニングのメニューは見たことあるものばかりだがそれすなわち定番・効果のあるメニューの証か。継続的にトレーニングをやりつつ、効果を見てやり方や回数を変えたり工夫をしながらまた続けること、が大事か。
2022年12月30日
- ゲームシナリオのための戦闘・戦略事典 ファンタジーに使える兵科・作戦・お約束110 (NEXT CREATOR)
- 山北篤
- SBクリエイティブ / 2015年11月26日発売
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2022年12月29日読了。ゲームのネタになる、古今東西の「戦い」における役割・武装や戦術、兵法、陣形、著名な戦争の記録などを詳しく解説した本。ものすごく面白い。ゲームや映像作品では演出の限界か、「剣でただ殴ってHPを削っているだけ」みたいな戦闘が多いが、実際は刃物に触れて手や足を怪我するだけでその兵は士気が下がり弱体化・ひいてはその兵の位置から陣形が崩れることにもなるわけで、投石など「相手を悩ませる」攻撃も有効であったということがよくわかる。銃の発明や既存戦術を打ち破る戦術の発明など劇的なターニングポイントがあり、時代とともに戦争の姿は変化・進化してきたのだな、ということがわかる。ファンタジー世界といえど基本物理法則が現実世界で共通である以上、戦争の形も同じようになるはずで、ありえない描写はプレイヤーの意欲をそいでしまう。「総力での肉弾戦しか存在しない時代に転生したプレイヤーが現実知識を生かして軍を指揮する」というシナリオは確かに面白そう。
2022年12月29日
- アダルトビデオ最尖端~身体と性欲の革命史~
- 藤木TDC
- コアマガジン / 2011年7月25日発売
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2022年12月23日読了。ユーザーの嗜好に応えるべくニッチでマニアックな進化を続けるAV業界の「最尖端」への取材。法規制にも世論のバッシングにも制作環境の変化にもめげないAV業界人たちの努力、苦闘は滑稽でありながら凄味が感じられる、間違いなくAVは日本の文化によいことももたらしたのだと思うが、著者・本書の登場人物が「AV業界の闇・暗部」に全く自覚的でなかったり、発言できないのが問題なのだろうな…。とにかく刺さる企画を求めて制作された「柔道家vsレイプ魔」のAVが、絡みシーンがないにもかかわらず感動した視聴者からの熱烈な続編リクエストを産んだ…というくだりが非常に興味深い。高校野球やAKB総選挙しかり、そこにエロがあってもなくても一生懸命さと残酷さに感動してしまうのは日本人の性なのか?
2022年12月28日
- AV神話―アダルトビデオをまねてはいけない
- 杉田聡
- 大月書店 / 2008年7月1日発売
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2022年12月22日読了。インターネットを通じて世界中に・若年層にも一般化した「アダルトビデオ」が繰り返し流布する「神話」の危険性と、それとの向き合い方を説く本。自分は分別のついた大人であるし、「大人のためのファンタジー」としてAVを嗜んでいると思っているけど、確かに繰り返される「男性は女性をイカせるものである」「挿入されると女性はイクものである」「避妊しないことは性的満足につながる」「女性もレイプを求めているのである」などのAVのメッセージは、無意識下に刷り込まれている考え方なのかもしれない、特に女性経験のない若者についてはあまりに刺激・学習効果が強すぎるものなのかもしれない…。AVを超える、身近で楽しめる性教育の情報元がないのが問題なのか、もっとオープンに性について話し合うべきなのか。人権に配慮した欧米のポルノには興奮しないが、だからって日本が無法地帯でいいわけではないな。
2022年12月22日
- ゲームデザイナーの仕事 プロが教えるゲーム制作の技術
- 前田圭士
- ソフトバンククリエイティブ / 2008年1月26日発売
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2022年12月20日読了。主にRPGを想定したゲームデザイナーの仕事について、4名の著名ゲームデザイナーへのインタビューを含め解説する本。特殊な技術やコツの説明もあるが、「若いデザイナーはチャンスがないのが普通、人脈を作り信用を得る」「通らなかった企画は寝かせて時期を待つ」「新しい企画より、承認者が通しやすい企画を出す」など、当たり前というかそれってゲームデザイン以前の話じゃない?と思うような話に著者の実感を込めて説明されており、まあ「仕事」をするには当然だよなあ…と思う。インタビューに応えるデザイナーたちは全員超一流の面々、惜しげもなく自分のデザインのポイントやエピソードを存分に語ってくれている、「本物は出し惜しみしない」ということだな。
2022年12月20日
- AV出演を強要された彼女たち (ちくま新書1225)
- 宮本節子
- 筑摩書房 / 2016年12月6日発売
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2022年12月14日読了。AV出演強要被害を受けた女性たちの救済団体「PAPS」の活動をする著者による、被害の典型的パターンとその対応活動の解説。「AVに出るのは自己責任、契約に判を押さなければいい」という考えは浅はかだった。「善良な人間の無知につけこむ」「信用させてだます」「圧力をかけて思考能力を奪う」などの確立したノウハウ・プロセスがあり、それを産業として実行している、というあたりこれは振込詐欺と変わらない社会問題であるのだろう。AVで自己実現してキラキラした人もいるはいるのだろうが、「裸・性交を強要され撮影されてしまう」ということがその人に未来永劫にわたってどんな影響を持つのか、どこまで説明すれば十分といえるのか、AV業界側はそこに誠実に対応してこなかったのだな。被害者は「困ったときに人に助けを求める」簡単なことができないのは残念だが被害者に全ての責を負わせるのは酷すぎる。悪質な宗教のみならず、子どもたちがこのような被害にあわないよう、大人の側が知識を身に着けていかないといけないな…。
2022年12月15日
2022年12月14日読了。Webで話題になったという、パンダと主人公の「山賊」の妙なやり取りをつづったまんが。うーーーん面白がりどころがわからない…。まあ何も考えずだらだらっと読むのがよいのだろうか。
2022年12月14日
2022年12月14日読了。中国人の嫁さんと結婚したオタク漫画家のエッセイ漫画、第三弾。私は初めて読んだが、この井上純一ってTRPGのイラストをたくさん描いていたあの人!?ということに驚き。著者の目から見た中国人奥さんは天然ボケでかわいい人のようだが、いやいや中国人女性のかわいさって(日本人女性のように)そんなマスコット的なものではない、と思うのだが…。中国人との結婚に際して必要な大量の書類と、結婚式で撮影が必要な大量の写真アルバム、などのエピソードはなかなか興味深い。
2022年12月14日
- AV女優消滅 セックス労働から逃げ出す女たち (幻冬舎新書)
- 中村淳彦
- 幻冬舎 / 2017年9月28日発売
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2022年12月13日読了。国会でも取り上げられた「AV強要被害問題」を受けて、長年AV業界に関わってきた著者がAV女優およびスカウトマンなど関係者に取材した本。AVはクリーンでホワイトな業界となり、やる気のある女の子たちが自己実現してテレビタレントにステップアップしていく場、なのだと著者も私も思い込んでいたが、実際はそうではなかった…AV女優を知らず安易に契約してしまう若者・AV女優になり苦しむ女性・女性を商品として利益の最大化を目指す業界(スカウトマン・プロダクション・メーカー)・この問題を重要視して取り組む支援団体と政治家・そしてAVを楽しむ消費者、これらの情報・知識、問題認識のレベルがいかに違うことか…。動画サイトで見られなくなって検索したあの女優も、本書で匿名で取り上げられている苦しんでいる女性なのかもしれない…私も無関係ではいられない、「自己責任でしょ」と投げるわけにはいかない、重要な社会問題だと認識を新たにした。
2022年12月13日
- おうちでボードゲーム for ママ&キッズ
- すごろくや
- スモール出版 / 2016年6月23日発売
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2022年12月12日読了。未就学くらいの子どもと遊べる、大人も楽しめるボードゲーム50点を高円寺のショップ「すごろくや」が紹介する本。子どもの保育園で見たりやったりしたものもいくつかある、有名なゲームたちだったんだな。パカパカ札をめくるだけの運ゲームでは大人は楽しくない、長考を要する戦略ゲーでも子どもは飽きてしまう、スピード勝負では大人に分がある、と考えると、記憶力で勝負する『オバケだぞ~』や脳をひねった判断力を要する『おばけキャッチ』などのおばけゲーが子どもと楽しむには最適なのか?あるいはジェンガのようにわかりやすくて触感のフィードバックがある『カヤナック』などのゲームも面白そう。1つのボードゲームを買ってそれをずっとやり続ける、というものではなく、いろんなゲームを楽しむのがいいやり方なんだろうな。
2022年12月13日
- プロ野球うるっとくる話 (宝島SUGOI文庫)
- 別冊宝島編集部
- 宝島社 / 2013年9月5日発売
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2022年12月12日読了。古今東西(日本中心だが)の野球選手たちによる、壁に当たった時・挫折したときにかけられた言葉など記憶に残る「ちょっといい語録」200を収録した本。「監督・仲間に泣きながら殴られて目が覚めた」みたいなエピソードが多いのは時代と野球文化によるものか。プロに入れる人・そこで活躍できる人はほんの一握りで、そこまでたどり着かず野球から離れる人はもちろん大勢いるので、大成した選手が語る「あの時のあれが今の僕を作った」的な話よりも、成功できなかった選手を元気づけよう・引き立てようとする監督・コーチや周囲の人、先輩選手の思いやり、もしくは当人が絞り出したような言葉にグッとくるものがある。野球が終わっても人生は続くんだよ。
2022年12月13日
- 少年野球上達のツボ2018 ―名将たちの王道メソッド― (B.B.MOOK)
- ベースボール・マガジン社
- ベースボール・マガジン社 / 2018年1月26日発売
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2022年12月12日読了。有名少年野球チームの監督たちによる、独自トレーニングの解説集。「うちの強みはバント」と言ったり「バントは一切させない」「ウォームアップはキャッチボールから」とか、世の中にはいろんな意見を持った監督たちがいるもんだ…。みんなちゃんと野球や子どもの身体について学んでから指導しているのかな?と不安になる。子供が本格的に野球をやるなら中学・高校以上で専門のコーチに技術は教わるだろうし、小学生はほっといても身体や神経が発達して野球はうまくなっていくので、技術・身体能力うんぬんより、「仲間と努力して楽しかった」という思い出をいかにたくさん作ってもらうか、というところが監督がぶれずにやるべき職務なのだろう。
2022年12月12日
- アルティメット フォアフット走法 56歳のサブスリー! エイジシュートへの挑戦
- みやすのんき
- 実業之日本社 / 2019年9月10日発売
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2022年12月11日読了。漫画家みやすのんきによる、ナイキヴェイパーフライの活用などから開眼したフォアフット走法の解説。飲み会で同席したらうるさそうなタイプだ…。かかと着地の害悪についてさんざん書かれるが、確かに裸足の時は怖くてかかと着地なんかできないし、重い靴のクッションに頼った走法なんだろうと思う。重い靴を履いた足を前方に振り出すことで一歩ごとに膝に負担がかかっている、と思うとゾッとする…。「かかとの鈍重なクッションは不要」というが、確かに陸上やサッカー、野球のスパイクもかかとクッションなどない丸まったかかとをしているけど「安定性がない」なんて誰もいわないもんな。「つま先から着地する」と意識しすぎるとふくらはぎがきつくて長くは走れないが、すり足のつもりで足を運ぶ、というこの著者がつかんだ感覚をいかに再現できるか。
2022年12月11日
- 子どものスポーツパフォーマンスを高めるトレーニングの基本 ケガ防止・運動能力の劇的向上を図るファンクショナルトレーニングの精髄
- 比嘉進
- 現代書林 / 2021年11月5日発売
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2022年12月9日読了。筋肉・関節を連動させる「ファンクショナルトレーニング」を通して怪我を防ぎ子どものスポーツパフォーマンスを上げるやり方を説く本。「基本の8つの動き」を自重トレ中心に行うこと、過剰なトレーニングで筋肉や腰を痛めることのないよう注意することなど…。スポーツに特化した動きを学ぶ前に、体幹など身体の大きな筋肉を、伸ばしたり痛めつけたりするだけではなく「どういう動きが効果的か」を学び、それを正確に早く繰り返せるようにすることが重要、ということが理解できた。このトレーニングの重要性を皆に理解させ、継続して続けるためには指導者自身の学び・知識の更新とコミュニケーションが欠かせないのだろうな。
2022年12月10日
- Notion最強の仕事術
- 池田麻衣子
- シーアンドアール研究所 / 2022年7月16日発売
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2022年12月7日読了。なんでもできるアプリ「Notion」の仕事への利用法を解説する本。Microsoft社製品でいうと、Teamsの機能はないが(Slack連携はできる)OneNote、Excel、PowerPointやWordの機能を包含していて共同作業しやすく、かつビューが多彩で進捗管理しやすくメモ・コメントも共有しやすいという、確かに非常に便利そうなアプリという印象。「使ってみないとよくわからない」のはアプリの宿命だが、「こう使いたい!この課題を解決したい!」という命題を持って利用に臨むかどうかで「使ってみて」から得られる結論はだいぶ変わってきそう。複数のMSアプリを立ち上げて都度画面切り替えをする作業にも飽きてきた、まず個人で使い始めていずれチームで活用できるか、試してみよう。
2022年12月7日