- Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000237468
作品紹介・あらすじ
ディランが66の曲を選びポピュラー音楽の奥義を明かす。詞の世界に「きみ」を導く抒情的散文、社会や制度に切り込む精緻な楽曲分析、約150点の豊富な図版──突っ走る詩人/世界的な文学者による音楽批評の到達点。神秘的にして闊達自在、辛辣にして深遠。アメリカの内奥に分け入り、うたのなかに存在の意味、時の超越を透かし見る。
感想・レビュー・書評
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ボブ・ディランの書いた、他の人の歌った音楽の入り口から入って「世界」を俯瞰する、自作の歌とは違った広さと深みのある独特の「エッセイ」を、最も信頼できる翻訳家の一人である佐藤良明が日本語にしてくれていて、貴重。これまで翻訳に恵まれてこなかったディランの本邦初の会心の傑作と言える。言葉の一つ一つに重みが感じられる。
なお、それぞれの曲についての訳者の注釈や解説などは、契約上禁じられていて本には入れられなかったようで、岩波書店のサイトに「ボブ・ディラン『ソングの哲学』訳者・佐藤良明氏による各曲解説」と題して、丁寧な文章を読むことができる。それぞれにディランが取り上げた歌の動画のリンクが貼ってあってオタク感も十分。ボブ・ディランは嬉しくないかも知れないが、日本の読者にとっては、ちょっとおまけ感のある楽しい企画だ。
※ SPOTIFYで「The Philosophy of Modern Song」を検索すると、この本で取り上げられている原曲の演奏のプレイリストがいくつかあって、本の掲載順に聴くことができます。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/791614 -
佐賀大学附属図書館OPACはこちら↓
https://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BD01714788