マーケティングのSONY: 市場を創り出すDNA

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000248280

作品紹介・あらすじ

「技術のSONY」として知られる世界的企業SONY.だが飛び抜けた製品も,売るためには市場が存在しなければならない.そのために営業部門はどのような工夫をしてきたのか.創業者の一人,盛田昭夫から連綿とつづく「市場を創り出す」DNAに焦点を当て,家電冬の時代の営業マンたちの苦闘と挑戦を描き出す.

感想・レビュー・書評

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    https://opac.osakafu-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2000941161

  • 文春新書「さよなら!僕のソニー」を読んだのは8年前…ソニーファンである著者の愛したソニーへの決別宣言として読みました。しかし、マイクはまだ置かれていませんでした。本書はソニー版「さよならの向こう側」物語です。製品の差異は意味がなくなるという考えを持つ総帥ストリンガー時代に「愉快なる理想工場」が生み出したトランジスタラジオ、テープレコーダー、トリニトロン、ウォークマンの歴史は「さよなら」を迎えたという前著、しかし著者は井深大のモノづくりDNAと表裏一体を成す盛田昭夫のマーケティングもソニーのDNAであるとし、SMOJ(ソニーマーケティング.inc)に「さよならの向こう側」を見出そうと模索するのが本書です。カンパニーに対して「こんなハードを作ってくれ」じゃなくて、「こんなサービスを始めます。それに合わせたハードを作りませんか?」と言える、ある種のプラットフォーム的な会社を目指して設立されたSMOJ。作るのはモノじゃなくてソニーファン。盛田が市場創造に必要なこととして語ったエデュケーションの最前線としてのソニーストアをフューチャーしています。著者のソニー愛が強くて「さよなら」と言ったものの、まぁ「愛したい」という想いから生まれたレポートだと感じました。たぶん今でもソニーの最大資産はモノづくり時代が生み出したユーザーのソニー愛だし、本書もその最後のひと搾りとして執筆されたのでは、と思いました。ところが最終章「終わりにかえて」に書かれていたのは、『日本の家電業界の「天国と地獄」を間近に見てきた私の最大の疑問は、どうして欧米の家電産業と同じ衰退していく道を選んだのか、ということに尽きる。それゆえ、その過程を描くことで「理由」を解明していくことを私のライフワークにした。そのさい、「経営」からではなく「現場」の視点で、経営の判断が現場にどのような影響を与え、現場はどう対応していったかを検証するという方法を採った。その意味では、本書はライフワークとなる作品(群)のプロローグにあたるものである。」だって!エピローグじゃないんだ…意気軒昂!

  • 東2法経図・6F開架:540.6A/Ta94m//K

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著者プロフィール

立石 泰則(たていし・やすのり)
ノンフィクション作家・ジャーナリスト。1950年福岡県生北九州市まれ。中央大学大学院法学研究科修士課程修了。「週刊文春」記者等を経て、1988年に独立。92年に『覇者の誤算――日米コンピュータ戦争の40年』(日本経済新聞社)で第15回講談社ノンフィクション賞を受賞。2000年に『魔術師――三原脩と西鉄ライオンズ』(文藝春秋)で99年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞を受賞。そのほかの著書に『マーケティングのSONY――市場を創り出すDNA』(岩波書店)、『戦争体験と経営者』(岩波新書)、『さよなら! 僕らのソニー』『松下幸之助の憂鬱』(いずれも文春新書)、『「がんばらない」経営――不況下でも増収増益を続けるケーズデンキの秘密』『働くこと、生きること』(草思社)など多数。

「2021年 『増補新版 フェリカの真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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