旧約聖書 7

  • 岩波書店
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  • / ISBN・EAN: 9784000261579

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  • ヤハウェの愚痴が続く

  • -内容- 旧約聖書はキリスト教という世界宗教を産み出す土壌となった以上の、広大な世界がある。そのような世界と格闘した多くの預言者がいた。その預言書の中からイザヤ書を、彫りの深い日本語の詩文形式でよみがえらせる。


  • 一,
    ヤハウェが語られる、
    「牛はその飼い主を、
    ろばはその主人の飼い葉桶を知っている。
    だかイスラエルは知らず、
    わが民は悟らない」。
    禍いだ、罪を犯す国、咎の重い民、
    悪を重ねる者どもの子孫、堕落の果ての子ら。
    頭は余す所なく病み、
    心も残す所なく疲れ果てている。

    「わたしは雄羊の全焼の供儀や、
    肥えた家畜の脂には飽きた。
    犠牲を焼く煙、それはわが忌み嫌うもの、
    新月祭と安息日、祝祭の集いなど、
    不義と、聖なる集会など、わたしは我慢がならない。
    お前たちの手は血にまみれている。
    身を洗い、清くなれ。
    善を習え。
    公正を求め、虐げられた者を助けよ。」

    立ち帰る者は正義によって、贖われる。

    二,
    終りの日々に、ヤハウェの家の山は、
    諸々の峰よりもなお高くそびえ、
    国々はこぞってそこへと流れて来る。
    彼らはその剣を鋤に、
    その槍を鎌に打ち変える。
    国は国に向かって剣を上げず、
    戦いについて二度と学ぶことはしない。

    三,
    あなたの男たちは剣に、
    あなたの勇士たちは戦に、倒れる。
    彼女の諸々の門は歎き、悲しみ、
    彼女はさびれ果てて地に座す。

    二十四,
    地はそこに住む者たちのために穢された。
    それゆえ呪いは地を食らい、
    そこに住む者たちは罰を受ける。
    それゆえ地に住む者たちは弱り果て、
    わずかの人のみが残される。

    総ての喜びは黄昏を迎え、
    地の楽しみ事は消え失せた。

    二十六,
    わが魂は夜あなたを慕い、
    わが霊は朝にあなたを求めます。

    二十九,
    「この民は口先で近づき、唇ではわたしをあがめるが、
    その心はわたしから遠ざかっている。」

    三十,
    「立ち帰りと安息のなかで、お前たちは救われ、
    静けさと信頼において、お前たちの力は甦る」

    彼は、あなたの叫び声に対し、必ずあなたに恵み、
    聞けば、あなたに応えて下さる。
    たとい主があなたたちに、苦しみのパンと悩みの水とを賜わっても、
    あなたの師はもう隠れることなく、
    あなたの目はあなたの師を見続けるであろう。

    三十七,
    『彼がこの町に入ることはない。
    彼は来た道を引き返し、
    この町に入ることはない』

    四十一,
    恐れるな、あなたと共にわたしはいるから。
    たじろぐな、わたしがあなたの神だから。
    「恐れるな、わたしがあなたを助ける」

    四十二,
    わたしはわが霊を、彼の上に授け、
    公義を国々に、彼はもたらす。
    彼は叫ばず、上げず、
    その声を巷で聞かせることもない。
    彼は気落ちすることなく、といって走ることもなく、
    ついには、地に公義を打ち立てる。

    四十三,
    彼らは伏して起き上がれないだろう。
    彼らは燈心のように消え失せたのだ。
    先の事どもを思い出さないように。
    昔の事どもを案じないように。
    見よ、わたしは新しい事を成就する。

    四十四,
    彼らの証人は彼らだ。
    彼らは見ることもできず、知ることもできず、
    結局恥じ入るだけだ。

    四十五,
    「わたしはあなたに与える、
    闇の中にある財宝と、
    密かに隠された宝を。
    光を造り、闇を創造する者、
    平安を作り、災いを創造する者。
    わたしはヤハウェ、これら総てを作る者」

    五十,
    疲れた者を言葉をもって励ますことを知るようにと。
    教えを受けた者たちのように聞くようにと。
    わが背を、打つ者どもに、
    わが頬を、抜く者どもに、ゆだねた。
    辱めと唾に対して、
    わが顔を隠すことをしなかった。
    恥じることはないと知った。

    五十九,
    あなたたちの唇は偽りを語り、
    あなたたちの舌は不正をつぶやく。
    空しい事を頼みとし、偽りを語り、
    害毒を孕み、虚妄を産む。

    六十五,
    百歳で死ぬ者は若者とされ、
    百歳で呪われる者は罪人とされる。

    彼らは無駄に労することもなく、
    夭折する子を産むこともない。
    祝福された者の子孫が彼らであり、
    彼らの末裔たちは彼らと共にいる。

    六十六,
    「彼らは出て行き、
    わたしに背いた人々の屍を見る。
    その蛆は死なず、
    その火も消えない。
    こうしてそれらは、
    総ての肉なるものに、忌み嫌われるものとなる」

  •  エルサレムの別名アリエルが神の炉と言ふ風に使はれるとか、聖王の王統がアレ過ぎるので、王家の親戚筋のどうでもいい処が、次期聖王と言はれるとか、ソレの家から「萌え出る枝」がメシアであるとされ、後のイエスの言訳になるんだとか何とか、の次に、
    イザヤ書書記の人に本物が来たらしく、農耕のレトリックでなんかを言ふアレがある。でも翻訳関係の人によればこの辺の説教が何なのかは不明らしい。はー。

  • 碑文と照らし合わせた史実
    神や預言者の言葉。

    イザヤはのちの預言者出現を暗示し
    終末論があるため、アニメなどでも引き合いに出される。

    気になることは
    アラム語。

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