中国の恋のうた――『詩経』から李商隠まで (岩波セミナーブックス S12)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000281829

作品紹介・あらすじ

最古の詩集『詩経』にのこされたおおらかな恋のうた、南朝の民歌にみられる男女の機微、唐代の詩人たちが描く閨怨の孤独、そして晩唐・李商隠の精緻を極めた恋愛詩-。古代から晩唐まで、中国古典詩における恋愛詩の魅力を縦横に語り、いつの時も変わらない人々の思いを、鮮やかに読み解く。

感想・レビュー・書評

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  • 以前に漢詩文を学んだ時、閨怨の嫋々とした詩が
    とても美しくて、もっと詳しく読みたくて手にとった。
    漢詩の中で恋にスポットを当てているのは珍しい。

    いいものも多いのだが…セミナーを直接紙上に
    再現しているので、早く作品だけを自由に読みたかった
    私の気分に合わずすぐに本を閉じてしまった。

    この本自体は丁寧に背景などを説明している良書だと思うが
    たまたま私がせっかちになってしまっている時で、いい点が
    仇になってしまった。もう一度時期を見て読みなおそうと
    思っている。

  • 勉強になりました。

  • 珍しい漢詩の恋の歌。訳文が読みやすいものもあったり、解説文や挿話も面白いので、中学や高校でちょろっと漢文のイントロにも使えそうな気はする(・・けど女子限定かも)

    序文で著者が引用していた言葉のなかに、

    いわゆる「名作」として受け止められてきたもの、それだけが文学ではない。「真に」普及的な文学といえる文学がまだほかにあるのだ

    という一説があるのですがまさにそのとおり。確かに文学は基本西欧近代文学中心の流れがあるから。(言葉と宗教感の問題もあるんだと思うけど)

    そういうのとか、海外の書店を行ったりすると、日本人でよかった!とすごく痛感する。なんだかんだいっても日本人は好奇心が旺盛というか、平均的にいろんな国の文学や思想を活字として親しむ傾向が強いな、と思うのです。

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著者プロフィール

京都大学名誉教授

「2023年 『新釈漢文大系 詩人編7 杜甫 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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