グローバル中国への道程―外交150年 (叢書 中国的問題群 12)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000282628

作品紹介・あらすじ

この一五〇年の中国外交は、激動の国内政治と変貌する国際社会の狭間でどのように展開したのでしょうか?「屈辱の百年」から「栄光」へと向かう近代と現代の中国外交について、各時代のキーワードを手掛かりに、大国中国の外交のありようを見通します。清朝から中華民国を経て中華人民共和国へ。中国外交のダイナミックな変容過程とともに、通底する連続性も描き出します。

感想・レビュー・書評

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  • 本書前段の19世紀後半以降の外交と、後段の1949年以降の外交。現代中国の分析には近代中国以来の150年も見なければならない、と本書では述べている。その一方で、前者について「1.列強の侵略と人民の抵抗」という観点が中国国内ですら相対的に弱まっているとしており、代わって「2.主権擁護やナショナリズム」、「3.近代化・国際標準の受容」という観点を挙げているが、これら2と3(特に3)が1949年以降も続く中国外交の一貫性だと断言しているわけではなく、明確な解は提示されていない。が、この断言できなさこそ中国外交の複雑さではないか。1949年以降だけを見ても「向ソ一辺倒」から「平和的崛起」まで変化しているのだから。

  • [ 内容 ]
    この一五〇年の中国外交は、激動の国内政治と変貌する国際社会の狭間でどのように展開したのでしょうか?
    「屈辱の百年」から「栄光」へと向かう近代と現代の中国外交について、各時代のキーワードを手掛かりに、大国中国の外交のありようを見通します。
    清朝から中華民国を経て中華人民共和国へ。
    中国外交のダイナミックな変容過程とともに、通底する連続性も描き出します。

    [ 目次 ]
    第1章 中国近代外交史五十年の捉え方と時期区分
    第2章 「中国」と主権重視外交―一九世紀後半‐一九一五年前後
    第3章 戦勝国の果実と統治能力の限界―一九一五‐一九二五
    第4章 革命と国民外交―一九二六‐一九三七
    第5章 四大国への道程―日中戦争から反ファシズム世界戦争へ一九三六‐一九四三
    第6章 戦後構想と中華民国の遷台―一九四三‐一九四九
    第7章 現代中国外交六〇年の時期区分
    第8章 毛沢東時期の外交―キーワードで読み解く
    第9章 改革解放期の外交―キーワードで読み解く
    第10章 グローバリゼイションと「グローバル大国中国」

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    [ 参考となる書評 ]

  • 2010.02.14 日本経済新聞に掲載されました。
    2010.03.28 朝日経済新聞に紹介されました。

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著者プロフィール

東京大学大学院総合文化研究科教授

「2023年 『日中関係 2001-2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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