ことばと文化 私の言語学 (鈴木孝夫著作集 1)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000923118

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  • 『ことばと文化』(1973年、岩波新書)と『私の言語学』(1987年、大修館書店)の二作品のほか、論文1編を収録しています。

    『ことばと文化』は、ことばが文化や社会とどのように結びついているのかを、具体的な問題をとりあげつつ論じている本です。異なる言語のあいだでは、それぞれの語が一対一に対応しているわけではないという議論から説き起こし、一見したところではおなじ意味に思われることばであっても、文化や社会のなかに根づいている価値観によって大きなちがいが存在することなどが、具体例を通して明らかにされています。また、日本と西欧との比較を通じて、家族を中心とする役割関係が、ひとを呼ぶときのことばに影響を落としているという著者の発見についても、比較的くわしく論じられています。

    『私の言語学』は、著者自身の言語学研究の基本的なスタンスについて語られています。巻末の「著者解説」によると、「私の取り散らかした「頭の中の仕事場」を、出来る限りそのままの状態で再現」することがめざされており、西洋の言語学の成果を無批判に受け入れるのではなく、日本に暮らす著者自身にとって身近な現象から問題を発見する著者の研究姿勢が語られるとともに、そうした著者自身のユニークなキャラクターを示すエピソードも盛り込まれています。

  • 自称詞・他称詞のレポートを書く際に参考として読んでみた。研究データが古くなったせいもあるけれど、ところどころ「?」と思う考察があった。(自称詞はもとは必ず卑下する言葉から来ているとか。あてはまらないものもあると思うのだが・・・。)

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著者プロフィール

1943年岩手県生まれ。三菱系エレベーター会社を経て1967年に独立創業し、鈴木エレベーター工業(現在のSECエレベーター)を1970年に設立。独立系エレベーター保守会社という新しい業態を日本に誕生させる。エレベーターの構造を知り尽くす「技術屋」で、ビジネスの面でもエレベーター業界の風雲児として活躍する。

「2017年 『技術屋が語るユーザーとオーナーのためのエレベーター読本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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