地に消える少年鼓手

  • 岩波書店
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001106626

感想・レビュー・書評

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  • 友人からプレゼントしてもらった本。

    読み始めてすぐ、怖い・・・なにこれ怖い、と。
    でも謎が気になって、とにかく怖くても、よくわからなくても、読み進めていきました。

    なんというか、まさにイギリス児童文学の世界だと思いました。
    ガーナー「ふくろう模様の皿」や、ターナー「シェパートン大佐の時計」と似ているのかも。
    なんだか薄暗い土着の文化や歴史と、子どもを応援する大人の静かで温かな目線と、イギリスの暮らしの丁寧な描写がいい味を出しています。
    大人向けのファンタジーと、児童文学がハッキリ線引きされていて、
    子供が読んで本当に面白いものであり、大人が大人として子供にできるかぎりのことをしてやりたいと思って、連ねた言葉が本になったものが、児童文学なんだ、と感じました。

    翻訳者のあとがきがなかなか面白くて(タイトルからして、訳語がなくて困ったなど。たしかに「地に消える少年」はそれほどストーリーに出てこない。あと、少年の訛りをどう訳するか、など)、楽しめました。
    ほかのメイン氏の作品も読んでみたい。

  • 「砂」「リンゴ園の少女」とシリアス作家ウィリアム・メインの、めずらしい本格的ファンタジー。
    子供の頃読んで
    「朝ご飯を食べていけよ」
    「え、いの?ウチのマーマレードは(イギリスでは朝しか食べない)お母さんが作るから不味いんだ。」
    だと思っていた台詞が違っていた。しかし私は、私の誤読の方が絶対おもしろいと思う。
    ついにはアーサー王伝説にまでゆきつく本格的ホラーファンタジー。甘損で見つけたら買って損なし。

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