- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001142266
感想・レビュー・書評
-
1956年 原題”The Enormous Egg”
わくわくする物語展開!
夢のあるお話☆
半世紀以上経っても全然色褪せないですね〜。
松岡享子さんの訳も素晴らしいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
荒唐無稽な設定なのに、
日常風景や生物の描写
がリアルで、
ついついひきこまれて
しまいました。
非日常のワクワク感と、
古きアメリカの片田舎
の懐しき空気を感じる
ことができます。 -
ネイト少年の家の雌鶏が大きな卵を産みました。
一生懸命世話をして、孵化を今か今かと待つ人々。
さぁ、なんと生まれたのは恐竜でした。
ワシントンから来ていた科学者チーマーとネイトは、恐竜の行く末を案じることになります。
ワシントンに連れていくことになるのですが…。
話の展開が速やかで読者を飽きさせません。
アメリカの図書館員であった訳者が綴る日本語により、両国の架け橋に相応しい読みやすさの一冊となっています。 -
岩波の少年文庫です。
飼っている鶏からトリケラトプスが生まれるという奇想天外なお話。
子ども向けですが、なかなかに引き込まれました。いろんな危機にドキドキしたり、挿絵もアメリカっぽく、とても写実的に描かれており、恐竜がだんだん大きくなる様子もわかりやすかったです。
主に大人とのやりとりが多く、最後まで味方になってくれた博士がいたのが救いです。 -
農場の子が、夏休みに見つけた卵を温める。
あまりの大きさに、何が出てくるのか、いつ出てくるのかと、思案しながらも、詳しい大人に相談したり、温める工夫をしたりして過ごす。苦労を重ね、何も生まれないのでは?という不安を振り払い、温めた先に産まれたものは、予測できたものとはいえ、またそこからの飼育が大変なのですが、動物への無償の愛を持つ男の子が素敵です。一時はどうなってしまうかと思いますが、ハッピーエンドで、読後感も良いです。文庫で出版されて目にすることができ、嬉しい一冊。 -
この本のタイトルからは予想もつかない まさかの展開。
書かれたのは、1950年代 ですから、これを読んだ子供たちは びっくりワクワクしたことでしょう。
今では、ジュラシック・パークで、恐竜が卵からかえるシーンを見たり、
遺伝子組み換えやら DNA操作やら なんでもありの時代になってしまいましたね。
それにしても、話がどうなっていくのやら。
というより やはり どうして 鶏から恐竜が??? 気になります。
訳者あとがきで書かれているように、問題解決の方法がとてもアメリカ的。
空想もの語りが、現実に戻ったようです。
日本じゃ そんな発想は出てこないかもね。
でも 1つだけ思い出しました。 2014年に読んだ この本。 ↓
新・白神山地―森は蘇るか (セレクテッド・ドキュメンタリー)
佐藤 昌明
緑風出版 ( 2006-05 )
ISBN: 9784846106119
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/484610611X/seaapteacucom-22/ref=nosim
「青秋林道建設反対運動」の決め手の一つとなったのは、政治家宛ての手紙の山ならぬ 署名の山。
署名でいっぱいのたくさんの箱の写真が、掲載されていました。
地道な活動によって、白神山地の自然は守られた! ということです。
2017/4/1 予約 4/4 借りて読み始める。4/24 読み終わる。
大きなたまご (岩波少年文庫)
内容と著者は
内容 : 原タイトル:The enormous egg
ネイトの家で飼っているめんどりが、ある朝、巨大なたまごを産んだ。
世話をすること6週間、ついに出てきたのは、なんと、誰も本物を見たことのない、あの生きもの、トリケラトプスという恐竜(きょうりゅう)だった!
ネイトは恐竜にアンクル・ビーズレーと名前をつけた。
ところが、恐竜で金もうけしようとする人が現(あらわ)れて…。
わくわくどきどきがとまらない冒険の物語。
著者 : オリバー・バターワース
1915〜90年。コネチカット州生まれ。ミドルベリー・カレッジ卒業。
ハートフォード女子大学で英語を教えた。
訳者 : 松岡 享子
日本の翻訳家、児童文学研究者。
ビバリー・クリアリーの「ゆかいなヘンリーくんシリーズ」や、マイケル・ボンドの「くまのパディントンシリーズ」の翻訳で知られる。
-
にわとりが産んだ大きなたまごから孵った生き物にびっくり!ありえないんだけど、もしかしたらあるのかも…と思わせるのがすごいなあ。おもしろかったです。昔のアメリカの日常風景の描写も興味深い。
-
たまごから「命」を育てながらその動物と主人公と一緒にワクワクハラハラして楽しむことができる作品である。
-
古き良きアメリカがここにありました。
子どもは親の手伝いをよくし、親は子どもの自主性を尊重する。
朝起きたら鶏の世話をします。エサをやり、水をやる。
それからまきを台所に運ぶ。
ネイトのお父さんは、地元の小さな新聞社をやっているので、ネイトは朝ご飯がすむとお父さんと印刷所に行きます。
新聞を折ったり、自転車で町中に配達したり。
ネイトが世話をしているめんどりが、巨大なたまごを産んだ時も、ネイトは一生懸命面倒を見ました。
それは、義務ではなくて、そうしたかったから。
なかなか卵がかえらず心配したり、生まれてきたのが恐竜だったのに驚きつつも、かわいがって世話を焼きます。
が、そこに大人の思惑が絡んでくると…。
ネイトの親も、学校の先生も、初めて恐竜を認めてくれたチーマー先生も、とても誠実で子ども思いのいい大人です。
しかし、世の中にはそんな大人ばかりではないのです。
大食いで、時代遅れな恐竜という生き物は、買う価値がないから動物園で飼うべきではない。殺してしまえという政治家。
私はチーマー先生が何かとっておきの秘策を出して恐竜を救うのではないかと、ずっと期待しながら読んでいたのですが、チーマー先生は良識ある大人なので、決められたことには従う人です。
このままでは、恐竜は殺されてしまう。
動物園から恐竜を盗み出して助けようというネイトに、チーマー先生は言います。
「ねえ、ネイト君。上院議員がああやって息をしていられるのは、なんのおかげだと思う?」
民主主義が正しく機能しているアメリカ。
自分の意見を述べること。
同じ考えの人と協力し合うこと。
それが、大人の横暴をひっくり返すこともできること。
今はもうあまり読まれなくなったタイプの児童文学かもしれませんが、社会が子どもの成長を見守り促すことの大切さは、不変だと思います。