ホメーロスの イーリアス物語 (岩波少年文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001146103

作品紹介・あらすじ

トロイア戦争末期。親友の敵討ちに奮戦するギリシアの英雄アキレウス、智将オデュッセウス、ほろびゆくトロイアの王子ヘクトールら、誇り高き戦士たちの闘いと死を描く。原詩に忠実かつ、読みやすい物語仕立ての再話。中学以上。

感想・レビュー・書評

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  • ミュケイナイ王率いるギリシャ軍とプリアモス王率いるトロイア軍の十年にも亘る戦争で、ここでは九年目以降のアガメムノーンとアキレスの仲違いから始まりヘクトールを敵軍から連れて帰り 
    埋葬するまでのが主要な物語。 
    両者の勇者の人物像や神の図らいが描写されていて分かりやすく面白かった。最も主要な人物をこの物語で挙げるとしたらアキレスの登場で戦況が一変したなぁと思った。結局、神に祈りや供物を捧げて崇拝するが、戦争という点において何も生まず悲しみしか生まないと思った。

  • 「トロイア戦争末期。親友の敵討ちに奮戦するギリシアの英雄アキレウス、智将オデュッセウス、ほろびゆくトロイアの王子ヘクトールら、誇り高き戦士たちの闘いと死を描く。原詩に忠実かつ、読みやすい物語仕立ての再話。中学以上。」

  • 古典は読んだ方がいい。らしいので。

    トロイア戦争の事は木馬の事しか知らなかったので、まさか10年も続いていたなんて初め知りました。
    言い回しがちょっと硬いので多少違和感?がありますが、特に難しくなく、物語としてスルスル読めました。プロローグとエピローグが本当にありがたい。岩波少年文庫さん、作者様方本当にありがとうございます。

    神々がアレコレ手を出すので、戦況が本当にシーソーの様にガッタンガッタン揺れてとても読み応えがありました。
    ただ人名と関係を覚えるのがちょっと大変でした。

    古典と言うから身構えていたのですが、こんなに読みやすいなら他のものにも積極的にチャレンジしたいです。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/722853

  • 読みやすくて面白かった。イーリアス物語全く読んだことない自分からするとヘクトールが色々なもの背負ってる感じがして好きだったのと、オデュッセウスがずる賢い策略家とか言われながら、実は戦闘力もかなり高いというギャップが結構心にグッときた。

  • 古代ギリシャの世界観が味わえる

  • 先にオデュッセイアを読んでいたので、大体のあらすじは分かった上で読んだ。

    アキレウス無双の話。
    ただ、アキレウスが活躍するのは最後の最後で、それまではおあずけを食らっている。
    オデュッセイアも似た構成なので、これがカタルシスを味あわせる構成なのかなと思う。

    ギリシャ軍の総大将のアガメムノーンもなかなかの自己中で、アキレウスも頑固さといい、一番しっかりしてるのがトロイア軍のヘクトールだと思った。

    結局は神々に好き放題遊ばれている人間たちの話なんだなと思った。
    神々の性格がめちゃくちゃ人間くさい

  • アキレウスの(始めは正当な、後半は理不尽な)怒りがメインテーマ/発端はパリスが“世界一の美女”を望み、それが人妻ヘレネーだったことで、全ギリシャとの戦争勃発。総帥は、妻を奪われたスパルタ王メネラーオスの兄、アガメムノーン。イオーニア遠征は九年にも及んだ。しかるにアキレウスと彼のミュルミドーン人の軍勢が働いたリュルニネーソス市攻略で戦利品として得たブリーセイモス(やがて妻としようと思っていた)をアガメムノーンは(事情があって)取り上げてじぶんのものとした。アキレウスは怒って「戦線離脱する」と宣言、かねてから「短いが大きな手柄を立てる英雄の人生か長く平凡な人生かどちらか」と。予言されていたことでもあり「帰ろうぜ」/彼の母は人間ではなく海の女神テティス、「アキレウスが参戦しないかぎり、ギリシャ軍は勝てない」設定を主神ゼウスに懇願しゼウスは渋々それを許した。

  • あまり読み込めなかった。それでもアキレウスの優しさや残酷さを含めた、感情のふり幅の広さは愛情や友情の深さに関係していて魅力的。勝者にも敗者にも利益をもたらさなかった戦争という作品の結末も良かった。

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著者プロフィール

1917年、イギリス生まれ。1940年代半ばからフェアリーテイルの短編を50編書き、1949年にそのうちの15編を収録した短編集を出版。これを機に児童文学作家として歩みはじめた。これまで再三カーネギー賞の候補になるなど注目されている。邦訳に『ホメーロスのイーリアス物語』と『ホメーロスのオデュッセイア物語』(共に岩波書店)、『剣と絵筆』(すぐ書房)、『人魚のおくりもの』(長崎出版)がある。2011年没。

「2023年 『バーバラ・レオニ・ピカード 7つの国のおとぎ話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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