りすとかしのみ (岩波の子どもの本 カンガルー印)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (56ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001151176

感想・レビュー・書評

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  • 塾の詩歌でよみました。

  • 図書館の本メモ。
    ママチョイス。
    こういう昔の質の良いお話大好き。息子もりすさんとか動物が出てくるので聞いてくれました。

  • 「りすとかしのみ」「がまのげいとう」「ねずみのかくれんぼ」の三篇が入っています。
    坪田譲治 文 伊勢正義 絵 1956年初版

    昭和31年かぁ~。
    装丁からなにから昭和の香りのする本だなぁと思いましたが、思ったよりも古かったです。母が少女の頃だぁ。
    この昭和な装丁が何とも言えずよいです。特に最初のページのイラストなど、色味が不思議でお洒落。

    「りすとかしのみ」…子どもたちややまばとにみつからないように隠れていたかしのみでしたが、りすにみつかってしまいます。次の年にはもっとたくさん実をつけるからと言って見逃してもらいますが…?
    一年でそんなになるわけないやんと突っ込みながらほのぼの読みました。
    かしのみはいつしか大きくなりたくさんの実をつけますが、そのころには最初のりすは生きているのでしょうか。

    「がまのげいとう」…ちょいきもファンタジー。山の奥で、男の子は、「げげげ げいとうをやる」というがまに、美しい蝶や愉快な祭囃子のイリュージョンを見せてもらいます。
    げいとうをせがまれた男の子は、シャボン玉を出しますが…。
    起承……終わりといった感じの展開迷子系やかファンタジーです。
    がまはゆかいなような怖いような。割とリアルな昭和絵なので、蛙嫌いにはホラーでしょうね。

    「ねずみのかくれんぼ」…『番ネズミのヤカちゃん』ぽい。ねずみのおかあさんが、三びきのこねずみに、ねこがきたときのおけいこをします。かくれる練習をするこどもたちでしたが…?
    最後にねこが登場するのですが、生後三か月の子ねこでかわいいです。


    ふわっとした何とも言えないお話三篇。
    得も言われぬ昭和感と、伊勢正義さんのイラストもよいです。

  • どんぐりから、大きな木になるんですよね~

  • 1956年12月1日

  • 軽妙な言い回しと丁寧に書き込まれた絵が楽しい絵本。なんだかちょっとワンテンポずれてるような、不思議でおかしいお話です。
    「りすとかしのみ」、「がまのげいとう」、「ねずみのかくれんぼ」の三編を収録。

    「りすとかしのみ」
    かしのみに大きくなって沢山実をつけるまで待ってと命乞いされて律儀に待つりすと、これまた律儀に大きく育って約束を守ろうとするかしのみ。
    「すみません わたし、いっしょうけんめい おおきく なろうと したのですが なれなかったのです。」
    君、ソイツに食べられそうになったんだよ!? にもかかわらず、本当に申し訳なさそうなのがなんだかおかしい。
    あのおなかがぺこぺこだったりすは結局、かしのみにはありつけたのかしら。

    「ねずみのかくれんぼ」
    三匹のこねずみがおかあさんに連れられて猫から逃れる訓練をします。しかしこねずみたちはかくれんぼ気分で、案の定あっという間におかあさんに見つかってしまいます。
    「ちゅっどころか。ねこなら ひとくちです」
    こねこに出会ってもいたずらにいばってみせたりして、命がけなはずなのになんだかゆるゆると緊迫感がない。こんなんで、大人のねこに出くわしてしまった時大丈夫?

    「がまのげいとう」
    他二編とは一線を隔す、異質な不気味さすら感じさせるお話。桜の花が美しい春の日、男の子が山の奥でがまと出会い、芸当の見せ合いっ子をするのですが……。
    「げげげ げいとうを やる」 「げげげ げいとう」
    満開の桜の木の下、わき出るがまの群れ……。
    春の陽気にあてられて見た悪夢のような奇妙な味わいです。小さい頃読んで、トラウマ級に心に残りました。何この気持ち悪いお話!
    ……でも、今では、一番好きな絵本なんです。

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