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- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784002601977
作品紹介・あらすじ
戦後日本には「貧困」があった。地の底の炭坑では人間が石炭を掘っていた-石炭から石油へのエネルギー転換の時代を背景に、日本資本主義を最底辺で支えた筑豊の中小炭坑の悲惨な実態を暴いた。1960年8月初版の本書は、怠惰と飽食の時代を痛撃しつづける戦後ルポルタージュの古典である。
感想・レビュー・書評
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文字通り「地の底」に潜り、自らを下罪人と呼ぶ炭坑夫たちの素顔を、現実を追った上野英信懇親のルポルタージュ。
人としての最低限の生活すら営むことのできない状況下で、人々はなぜ、どのようにして炭鉱を掘り続けたのか。そしてエネルギー政策転換後、閉山の相次ぐなかで彼らはいったいどうしていたのか。
推進は国策、責任は国民。それは炭鉱も原発も変わりない図式である。そして、一部のものだけが虐げられ、一部のものだけが肥え太り、多くのものは見て見ぬ振りをする。その現実は戦前からかわっていないのではないか?詳細をみるコメント0件をすべて表示
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