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- Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003001523
感想・レビュー・書評
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以前に読んだ時とは違う箇所に魅力を感じた。
末摘花(徹底して不美人かつ愚鈍な女として描かれる)の『蓬生』における健気さ、『朝顔』での源内侍(光源氏に秋波を送り続ける老婆)の可笑しさ(光源氏が「このお婆さん長生きだな…」としみじみしているのを、自分の魅力に参っていると勘違いして際どい歌を詠みかけたりする)。この2点が今回読んでいて特に印象深かった。
紫上とか明石上の苦悩は読んでいて辛い。特に紫上は、男にとって理想的な女性像を、筆者が頭の中で練り上げたという感じがして、それがまた悲しい。
理想といえば、女から見て理想的な女性像は朝顔の姫君に凝っている気がする。紫上がつねづね彼女に脅威を感じているのは面白い構図だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内容(「BOOK」データベースより)
「須磨」から「初音」にいたる12篇を収める。弘徽殿大后の怒を被って明石に逃れた源氏の許に帰京を求める宣旨が下った。再び繁栄の道を歩み出す貴公子源氏。彼を頼って上洛する明石上。紫上の嫉妬。あでやかな男女の織りなす心理の絵模様が次々と展開されてゆく。
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