新編思い出す人々 (岩波文庫 緑 86-4)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (437ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003108642

作品紹介・あらすじ

文芸評論家、社会小説『くれの廿八日』の作家、『罪と罰』などロシア文学の翻訳家として活躍した内田魯庵が、紅葉、露伴、緑雨、二葉亭ら同時代の文人たちの素顔を活写した本書は、非常に面白い読み物であるとともに、明治文学史の一級資料である。

感想・レビュー・書評

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  • 明治の文豪たちの生き様

  • 尾崎紅葉を調べていてこの本を読んだので、紅葉の丸善でのエピソードのあまりの清々しさに思わず涙が出てしまった。

    対して山田美妙についてはあまりに辛辣なので読んでいて気分が悪くなった。でも、歯に衣着せぬこういう人(魯庵)、いるよなーという感じで分かりやすいし親近感はある。

    二葉亭四迷について、人物は興味深いけれど著作が少ないのが残念。彼について魯庵の文章を読むと読まないとでは印象が全然違うと思うので、そういう意味でも功績は大きいと思う。個人的には紅葉の部分だけでも、読む価値あり。

  • 二葉亭四迷ファンは必携の一冊。他にも、逍遥、紅葉、露伴、鴎外、漱石、緑雨と同時代に交友した文豪達のエピソード収録。魯庵先生の視線を通して描かれている各自がどれもとても生き生きとしていて生身の人間を感じさせるところが良い。(基本的にどれも好意的に書かれている中、山田美妙だけ若干描写が厳しめ判定なところがとてもアレですね…)
    大杉栄の話はまさに甘粕事件のあの時についての描写で何とも切ない。

  • この本のヤマでは決してないけども、大杉栄の最後は泣ける。震災のドサクサで殺された、というが、地震から2週間も経ってからなんだよね。しかも家から焼け出されたわけでもない。本当に静かに普通に生活していて、突如として捕まり殺されている。

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