次郎物語 第二部 (岩波文庫 緑 225-2)

著者 : 下村湖人

• 岩波書店 (2020年6月17日発売)

作品紹介・あらすじ

苦労の末、中学に上がった次郎。入学していきなり上級生に難癖をつけられたかれは、ナイフを握って立ち向かうが、そこを終生の師となる朝倉先生に見つかり、「慈悲」について教えられる……。愛に飢えた少年次郎は、愛されるより、自ら進んで愛することの大きさに気づき、しだいに理性的、意志的な少年として成長していく。(全五冊)

感想・レビュー・書評

[largeaslifeさんの感想 · 2023年6月25日]

様々な環境に翻弄されながらも自分の内側へ目を向け始める次郎の成長が描かれる。

時代が違うのは当然だが、やはり教師の偉大さ、というよりも、立派な教師に巡り会うことの大切さを痛感した。

勉強を教える友だちみたいな教師が増えていないか、そもそもそういう教師のニーズしかないのではないか、何か大切なことが学校という場から抜け落ちてしまったんだなと感じた。

情報は世の中に溢れかえっている。反面、自分で考えることはほとんどなくなってしまった。

[samwo360さんの感想 · 2020年9月17日]

中学受験の失敗、その後の挽回と中学での新たな経験と成長を描く。

著者プロフィール

1884年佐賀県生まれ。作家、社会教育家。1955年没。主著に『次郎物語』『教育的反省』ほか多数。

「2020年 『青年の思索のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」