ダライ・ラマ六世恋愛詩集 (岩波文庫 赤69-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (116ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003206911

作品紹介・あらすじ

ダライ・ラマ6世(1683-1706)ツァンヤン・ギャンツォは、ダライ・ラマの化身とされながら、自ら還俗して、恋に明け暮れ詩を詠う若者となった。23歳で数奇な生涯を終える。彼の残した六音節四行のリズム感溢れる詩は、今もチベットの人々に広く愛唱され親しまれている。慕情、逢瀬、再会の誓い…、様々な恋愛詩から100篇を精選した。

感想・レビュー・書評

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  • 元のチベットの詩形は、6音節4行。
    これを、日本人にとって心地よい詩形の七五調4行詩に工夫して翻訳してある。

    ラストのこの詩が有名らしい。
    100
    真白き鶴よ心あらば
    我に翼を貸せよかし
    遠くに飛ぶにあらずして
    理タン((土編に唐)を巡りて帰りこん

    ダライ・ラマ六世辞世の句として、七世の出生(地)を予言したもの。(勿論後付けらしいかが。)

    歴代14人のダライ・ラマの中で、唯一還俗したひとに仮託された、チベット詩集。

    チベットが漢民族化から逃れ、独自の文化が長く生きながらえることを祈る。

  • 登録番号:1027257、請求記号:929.321/D32

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/787251

  • 自由を求めるダライ・ラマ六世ツァンヤン・ギャンツォが書いたとされる詩集。社会的、国家的な圧力が強い現代にこのような美しい詩集が出版されたのは感慨深い。ヘルマンヘッセの「シッダールタ」を思わせる詩に心が打たれる。

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著者プロフィール

1947年生まれ。1974年にフランス国立科学研究センター(CNRS)研究員となり、91年より同研究ディレクター、現在に至る。専門はチベット歴史文献学。著書に『ブータンに魅せられて』(岩波新書)、『ブータン仏教から見た日本仏教』(NHKブックス)、訳書に『日常語訳 ダンマパダ ブッダの〈真理の言葉〉』『ダライラマ 幸福と平和への助言』、『仏教と西洋の出会い』(フレデリック・ルノワール著、共訳)『人類の宗教の歴史』(フレデリック・ルノワール著)(いずれもトランスビュー)などがある。

「2014年 『日常語訳 新編スッタニパータ ブッダの〈智恵の言葉〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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