- Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003227916
感想・レビュー・書評
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題名の通り、イギリスの昔話、民話集ですね。
百編の物語が語り口で紹介されています。
「人間の精神生活の基本は、時代を違え民族を異にしてもさほどかわるものではなく、昔話を貫いている原始的な思考形式も世界各地で似通っているのが当然、と考えるのが妥当な見方であろう。」としながらも、イギリスは産業革命から口伝の昔話や農村の言い伝えが廃れていったものを、19世紀末からかき集めた物の一部が本書だそうです。
ジェントルマンのお国柄にあんに相違して、ユーモアや奇抜さが目立つのがイギリス民話の特長との事でした。その通りで読んでいて面白さが目立ちますね。勿論、怖い話は付き物なのでバラエティー豊かに楽しめます。
昔話や民話集は興味深いので色々読んでいきたいです。 -
死体が生き返る話など怪奇小説に近い感じの作品もあり多少不気味さがありました。「三匹のこぶた」、「ジャックと豆の木」は童心に帰れて懐かしい気持ちになりました。
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2021年5月30日に紹介されました!
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イギリスの民話を百話、「むかし話」「ふしぎな話」「こっけいな話」に分け収録。巻末に各話の紹介有。
「むかし話」にはお約束の昔話――墓場から盗んだ腕を返してほしいとせがむ亡者や、悪魔の名前あてなど他国のむかし話で見られる話やジャックと豆の木、三匹の子豚などを収録。
「ふしぎな話」は幽霊、魔女、悪魔が登場する話などが収録されており、大いに興味があった。 -
新書文庫
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お国柄のせいか、ふしぎで少し怖い感じのする話も、沢山載っているのが印象的だった。
「ケンプのおっかあ」「もう一人分の空き」「ファーネルの亡霊」「霊を鎮める」が個人的におすすめ。 -
資料ID:C0012198
配架場所:本館2F文庫書架 -
イギリスの昔話といえば、ジェイコブズによって再話されたものが知られ、ここには河野一郎氏の編集で、バラエティに富んだ100篇の民話が集められている。むかし話、不思議な話、こっけいな話と大きく三つのカテゴリーに分かれ、一つ一つは短い話ながら、それぞれに味わいがある。
むかし話には、ジャックと豆の木や三匹の子豚、トム・ティット・トット、魚と指輪…などなど、どこかで読んだ覚えがあるなじみ深い物語が多く、面白い。
不思議な話としては、妖精話や伝承ものとしてよく知られたパターンの他、幽霊話などあれこれ。
こっけいな話は、文字通り、人をくったようなひねりのあるお話が並ぶ。
巻末には、それぞれの話の註釈がついて、これがまたいろいろ参考になって興味深い。
一昔前のパソコンは立ち上がりにものすごく時間がかかって、機動する前のひとときにこうした短いお話の集まった、民話集を読んでいた…と、言って(書いて)いたのは村上春樹氏だったと思うが、そういう僅かの時間に読み継ぐのにもぴったりの一冊だと思う。
私も一気に読まずに、少しずつ楽しみ、時間がかかりました。(笑)もっともいくつか並行して読書するタイプではありますが…。
猫はジェントル故に、色々なユーモアが発達した気がする。
ドロっとしたのや、慇懃無礼なのや、、、
猫のお薦めはジェローム・...
猫はジェントル故に、色々なユーモアが発達した気がする。
ドロっとしたのや、慇懃無礼なのや、、、
猫のお薦めはジェローム・K・ジェローム「ボートの三人男」(中央公論新社)です。