- Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003228449
感想・レビュー・書評
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初めてのコリンズ作品だったけど、自分はこの手のストーリテラーというのが好きで、ミステリの元祖と言われている本書にすっかり魅了されてしまった。
結末はありきたりだけど、ときおり恐怖を感じたりするものもあり恐怖小説も入っている。
推理小説と主に銘打ってあるけど、先に書いた通り読んでいるうちに自ずと犯人が簡単に分かるんだけれど、その「私」という一人称と書簡形式、何よりも犯人が分かるんだけど、どう上手く巧みな筆使いで結末を迎えるかにかなり拘った作品で大変おもしろく読めた。
一見して短編集として全く繋がりが無いように見えて、あとがきを読み、順番ではないけれど叢書のように繋がっているのがコリンズ作品であると知ったのも収穫。
あとがきもとても読みやすかった。
月長石は分厚かったりするので、サクッと読みたい人にはこちらがお勧めだと思う。
現に初コリンズで本書を手に取ったのは良かったと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館でふと借りた本。
ウイルキー・コリンズ…?って思ったけど、
表紙にのっている説明をよく見たら、
ああ!「月長石」の作者の方か!
「月長石」…『史上屈指の探偵小説』
『以後の推理小説に多大な影響を与えた作品』
などなどの噂に魅かれ、
我が本棚の一員になっていただき、
そしてなっていただいたまんま、
ページ数にして700ページあまりの厚みに怖気づき、
持っては置き、持っては置きで、
時は流れ流れて幾年月、未だ読んでいなくて本当にすみません。
(なんだか最初がねえ…途中からグーンと面白くなって
そこからは一気に…と聞いておりますのですがねえ)
今回読了のこの本は、
ユーモア的、切ないお話、
様々なタイプの短編が収められている。
「家族の秘密」
この叔父さんの気持ちがわかる私で良かった。
地位や名声やお金やなんかは、
一切あの世にはもっていけないんだぜ。
愚かな自己保身はするまいと、自戒を込めて。
「探偵志願」
なんらかの強力なコネで探偵となった男と
紹介者の警部の往復書簡!
探偵となった男のスットコドッコイ振りが見もの。
そして、「黒い小屋」は展開が少女小説のよう(!)、
途中の大変ドキドキする緊迫したシーンに心奪われ、
帰宅する電車の中で読んでおりましたが、
夢中になって危うくBBの駅で降り損ねそうになってしまった!
最初の方にウイルキー・コリンズさんの写真が載っている。
「へー、へー、こんな厳めしいお顔の髭モジャな人が
乙女チックなお話を、ねえ!」と楽しい気持ちに…
で、この髭モジャ具合、どこがで見たことが…
他の作家の写真?音楽の教科書?
この時代に流行ったスタイルなのかしらん?
「夢の女」も、「恐怖のベッド」も、
どれもこれも、うん、面白かった! -
あっという間に読んでしまって、ちょっと勿体なかった。と思わせてくれる短編集。
手に取った時はホラーの類かなと思ってたんだけど、読み終えてしまえば、瑣末な事でした。 -
ミステリ小説の走りの様な作品が多い中、表題作の一つ「夢の女」がホラー仕立てで印象に残った。
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コリンズに罪はない。ゆるゆるとした語り口だが、サスペンス、ミステリ、立派に面白い。が、訳が意味不明な箇所が多々有り、私が阿呆なのだろうかと思った。もったいないです。
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つまんないわけではないが、読むほどではなかった。