- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003300213
感想・レビュー・書評
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【武蔵の人生観、兵法観を感じられる一冊】
二刀流の使い手宮本武蔵。
13歳で戦いをしてから、一度も負けたことのないと言われる伝説の武士である。
その彼の人生観・兵法観をまとめたのが、この五輪書である。兵法について書かれているため、現代においてそのまま使える知識というのは少ない。
しかし、彼がいかにして無敗を守り続けたのか?という点においては、非常に学ぶことが多い一冊となっている。
・毎日の努力の重要性
・精神的に相手を追い込むことの重要性
・精神的に自分を平常に保つ重要性
・意表を突く重要性
などなど、剣術的なテクニックもあるが、心理的な面でいかに相手を追い込むかが記述されていることは、とても面白い。
巻末に『独行道』という武蔵が死ぬ間際に書いたと言われる、自省自戒が掲載されている。
今の自分にグッと来たのは、
・兵具は格別、余の道具たしなまず
という言葉。Googleで見ると色々な訳があるけれど、五輪書を見てから意訳すると『兵具(つまり武士として非常に重要なもの、エンジニアであればPC、フォトグラファーであればカメラ)は自分にあった格別なものにし(他人がこれがいいから、これにするとかではなくて)、他の道具(それ以外の、つまり重要なものでないもの)は、あまりこだわらない。
自分が戦う武器である以上、こだわりを持つべきというのは、当然のようだけど節約!となってしまいそうな私には、刺さる言葉だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
折しも、今 ソチオリンピック(gorin)が
開催されているからではない(笑)
地・水・火・風・空の巻
五行説には「木・火・土・金・水」が出てくる、
それより 空海も「地・水・火・風・空」及び”認識”
と言う六要素により世界が構成されていて、それが曼荼羅であると言った。
武蔵はこのことを知っていてこの五輪書を書いたのだろうと思う。
それにしても、ここまで具体的に書けたものだ。 -
武蔵の到達した一つの答えに関する書。古文なので読みにくいが、実用的な剣術に関する指南書であるが、他にも応用出来る内容も多く含んでいるとは思うが一読ではそこまで思い至る事は出来ませんでした。時間をあけて再読したい本。
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言わずと知れた、宮本武蔵による兵法書。
武術(剣術)を学べば、万人の戦い方にも適用できるから「兵法」なのだ、ということらしいが、「孫子」に比べると、一般的な兵法については内容不足。
じゃあ得られるところがないかといえば、そんなことは当然なくて、片手打ちの必要性や、人を切ることを最優先に置くことなど、とにかく実用重視の視点が印象的。
あと、「むかつかする」という単語が出てきてちょっとびっくりした。江戸時代からあったのね。 -
図書館で借りた。
言わずと知れた、宮本武蔵の五輪の書だ。岩波文庫なので、古文のまま記載されている。どうしても物語ではないので、文章から情景がそうそう浮かんだりはしない。それゆえ、古文の中でも読みにくい部類と感じた。
付録解説のおかげで章構成は理解できた。地の巻で兵法、水の巻で撃剣稽古、火(か)の巻で合戦、風(ふう)の巻で他流の評論とのこと。
音読すれば理解でき…る気がしないので、他の解説書にも手を出してみたいと思った。 -
関西外大図書館OPACのURLはこちら↓
https://opac1.kansaigaidai.ac.jp/iwjs0015opc/BB00129755 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/706120 -
勝つための基本は現在も変わらず鍛錬ということだろう -
心境を綴った著作ですから、素人目からは生き方論にも読み替えることができました。このような視点で読むと、居着きの件に興味を惹かれます。武道と禅、をテーマに、読書を繋げていこうと思います。