古典学入門 (岩波文庫 青 184-1)

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  • 岩波書店
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003318416

感想・レビュー・書評

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  • 音楽と同じように古典は国境を超える。
    世界中の人々が読み愛している古典。

    古典とは、本来は古代ギリシャやローマ、古代中国の聖賢の書をさす。
    次に、西洋ではルネサンスごろから20世紀のはじめまで、中国では前漢・後漢から清代に至るごろまでにわたった二義的な古典。
    日本では奈良から明治初年にいたるまで。

    ルネサンスは、古典に回帰し、知の爆発により起きた。
    古典力おそるべし。

  • 知的興奮が沸々と湧き上がってくるような書物。
    本文の最後に引用されている、「古人の跡を求めず、個人の求めたるところを求めよ」という言葉は、今後所謂古典を読むにあたって、いつも頭の片隅に置いておくべき言葉である。

    いま私たちの手元にある「古文」は、果たしてどこまでが原著者が記したものなのか、そういったことを考えながら古典を読むのも乙かもしれない。

  • 「古典はどのように現代に伝えられてきたか」といった記述部分は大変興味深く、楽しく読めた。
    後半に入るとだいぶ内容が難しく、専門的であると思える。しっかり理解するには、ある程度専門的な知識が必要かもしれない。
    前半部部は素人にもよく理解できる内容だ。

  • 新書文庫

  • 私はいわゆる理系に属しているため、古典の学術的な読み方をはっきりとは知らなかったが、この本はそれを教えてくれる。源氏物語などの例をあげながら、文献学的、歴史学的、文芸学的な読み方で古典を読む方法が、提示されている。それぞれが独立ではなく、しかも必要とされる知識が膨大で、高校までの古典の勉強では何も得ていなかった、と気づいた。深遠な学問世界を覗き見るのに格好の一冊。

  • 非常に読みやすい。でもしっかりした一冊。

    最近は「入門」と称して、ほんとうにさらっと流しただけのような
    新書も多いので。
    きちんと枠を意識できるような一冊に出会えて嬉しい。

    文法読解と、内容を味わうという部分に隔たりを感じていた私。
    その疑問と解決方法がおぼろげながら見えてきた気がする。

    高校生、または大学生に是非読んで欲しい。

  •  祝! 重版再開!!
     古典を専攻する人間であれば、絶対にその名を目にしない訳がなく、また耳に入れないはずもなく、それ故に避けて通ることは十中八九出来ぬ国文学・平安文学界の重鎮。
     特に『源氏物語』研究は、他の追随を許さぬ膨大さ。
     『源氏物語大成(全8巻)』の完結直後に不帰の人となる人生と言い、私の中では、もはや完全にMr.源氏。

     本書は、古典の例を挙げ、学ぶ上での心構えや基礎を記したもの。膨大な資料と造詣の深さ、それに裏打ちされた論理的展開が三位一体となって進む。
     また「入門」と銘打つだけあって、比較的容易に読み解ける点が嬉しい。

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