- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003360729
感想・レビュー・書評
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怒りがいかに愚かであるかを実感できる本
良い人生にために必ず読むべき本詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アンガーマネジメントの初歩的
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旧訳と併せて読むのが正しい。茂手木訳には「神慮について」が、兼利訳には「摂理について」と「賢者の恒心について」が収められている。甲乙つけがたい翻訳だ。
https://sessendo.blogspot.com/2020/10/blog-post_28.html -
自分の中に湧いてくる怒りという感情をうまくコントロールできないことを自覚するようになったため、古典の中にその解決法を求めて本書を手にとった。怒りという感情が倫理の上では無意味であり、一種の欺瞞ですらあるとの趣旨だった。怒りという感情を思考するのに良い手助けとなったし、それでも日々湧いてくるのこ厄介な感情とうまく付き合えるようになって来たと思う。
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怒りと怒りによって起こす行動の無意味さとその受け流し方。さいごは随分達観な締め。
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セネカの考える怒りというのは「理性を欠き,暴や衝動に身を委ねること」と捉えているのではと感じた.
したがっていつ何時でも怒りというのは自らの心のうちに持っておくものではなく,たとえ戦争や他者の加害による親族の死のようなことがあっても「怒り」で対処するのではなく理性でやるべきことはする,というスタンスを取っている.
「平和においても戦争においても,(怒りは)役に立った試しはない.」
また古代ローマの医療行為は1生活習慣の見直し→断食などの引き算的医療→手の術(わざ)を駆使した足し算的医療という順を取っているらしい. -
怒りがいかに不要なものか、様々な視点から長々と説明されます。
冗長な部分もありますが、これからは怒らないようにしようという気にさせてくれます。
特に怒りっぽい人に効果があるのではないでしょうか。 -
原書名:DE PROVIDENTIA, DE CONSTANTIA SAPIENTIS, DE IRA(Seneca)
摂理について
賢者の恒心について
怒りについて
著者:ルキウス・アンナエウス・セネカ(Seneca, Lucius Annaeus, 前1頃-65、スペイン・コルドバ、政治家)
訳者:兼利琢也(1957-、西洋古典文学) -
著者は恐らく当時(ローマ帝国初期)の最高レベルの教養と頭脳の持ち主。さすがと言うべきか、現代にも通じる本質的な議論を展開している。
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カテゴリ:図書館企画展示
2016年度第3回図書館企画展示
「大学生に読んでほしい本」 第2弾!
本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。
山田庄太郎講師(哲学科)からのおすすめ図書を展示しています。
展示中の図書は借りることができますので、どうぞお早めにご来館ください。
開催期間:2016年7月19日(火) ~ 2016年9月16日(金)
開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース
毎日の暮らしの中で、誰でも腹が立つことがあると思います。今からおよそ2000年前のセネカの生きた時代でもそれは変わりませんでした。しかし腹を立てて、直ぐに怒り出す人を賢い人とは呼びにくいでしょう。では賢者や知者と呼ばれる人は怒りの感情にどのように対処したのでしょうか。セネカはストア哲学者の立場から古今の様々な例を採りあげて怒りへの対処法を説きます。「怒りに対する最良の対処法は、遅延である」(2.29.1)とはどのような意味か。皆さんも一緒に考えてみませんか。