- Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003394410
作品紹介・あらすじ
ゲーデル(一九〇六‐七八)の不完全性定理論文は、数学の定理でありながら哲学、心理学、現代思想、情報科学などの研究者をひきつけ、様々な影響を与えた。「解説」では、不完全性定理論文の歴史的経緯を説明し、その内容を丹念に解説する。
感想・レビュー・書評
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数学修士までの経験を持って読みました。かなり良い本だと思います。
ゲーデルの論文部分はいまさら読まなくとも、いまではより洗練された不完全性定理の証明は専門書を探せばあると思うのでよい気がします。
しかし、後半の解説(第2部)が他の本にはない当時の論争の背景や雰囲気を知れるものでした。
中でも、「数学の基礎をどうとらえるか」という疑問を持って読める点は素晴らしい。
集合論研究のケネス・キューネンは彼が執筆した有名な教科書[*1]の中で、数学の基礎に対する哲学的アプローチは、
・プラトミズム
・有限主義
・形式主義
の3つあると述べています。
正直、有限主義者は現代の数学界隈ではほとんど相手にされないでしょう。
しかし、プラトニストと形式主義者は最終的な成果物がほぼ完全に一致するので見かけ上区別できません。
それでも根本思想は異なるので私はこの点で長らく混乱していました。
そして、この「不完全性定理」を読んで初めて、両者の立場の違いをはっきり理解できた気がします。
ある程度数学を専門にしてきた人で、結局自分は何をしているのか? という疑問が拭い去れない人はぜひ一読してみてほしいです。
[*1] キューネン数学基礎論講義, 藤田博司訳詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あー無理無理
GEB読んで、今ならいける気がすると思ったけど、電車にゆられながら読める代物ではなかった
真面目に取り組まないと、、、
また一周したらきます -
請求記号 410.9/G 55
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数学者、論理学者であるゲーデルが1931年年に発表した数学基礎論における定理。数学だけでなく、哲学、心理学、現代思想、情報科学などの研究者にも影響を与えた。不完全性定理論文の歴史的経緯を説明した解説つき。
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挫折しました。冒頭から非常に難しい。何のためにこの本を読むのか?という目的をしっかり持つ必要があるかと思いました。物を読むという行為に対して、このような気付きを得られたのは良かった。漫然と読む本ではないです。
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『ぼくらの頭脳の鍛え方』
文庫&新書百冊(佐藤優選)128
思想・哲学・宗教 -
歯が立たないだろうなと思いつつも買ってしまった。論文のほうは読んでないし、解説を読んでる途中だが、現時点での感想を書く。解説が面白いしすごく読ませる。解説だけはちゃんと読み通せそう。
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ゲーデル自身の論文部分はイミフなので別途解説本を。一方解説部分ではシビレるほどの感銘を受けました。数学の基礎的な部分に「なんかうさんくさい感じ」を抱いていたのですが、100年前にその部分に関する激論があったんですね。クロネッカーとかその辺調べてみたい